あの激アツコンセプトカーをいまこそ市販して!! 日産「20-23」は新型マイクラで実現できる!?

あの激アツコンセプトカーをいまこそ市販して!! 日産「20-23」は新型マイクラで実現できる!?

 2023年9月、ロンドンのパディントン・ベイスンに浮かべた艀(はしけ)の上で、1台の3ドアハッチバックが公開されました。ニッサン・デザイン・ヨーロッパ(NDE)の設立20周年を記念して制作されたコンセプトカー、「Nissan Concept 20-23」です。

 まるでゲームの画面から抜け出してきたようなその姿は、発表から3年を経たいま見ても斬新ですが、実際に市販化へ向けた動きはあるのでしょうか。

文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:NISSAN

【画像ギャラリー】まるでレーシングカー!! 日産のコンセプトモデル「20-23」の内外装をチェック(12枚)画像ギャラリー

若手デザイナーが手がけた「毎日乗りたい電動シティカー」

 Nissan Concept 20-23は、ニッサン・デザイン・ヨーロッパ(NDE)の若手チームが手がけた3ドアハッチバックのコンセプトカーです。デザインを示すために制作されたショーカーで、コンパクトなボディに大胆なエアロパーツを組み合わせ、レーシングカーを思わせるスタイルに仕上げられています。

 「20-23」という車名は、ロンドン中心部にNDEが拠点を構えて20周年を迎えたことを示す「20」と、日産の「ニ(2)」「サン(3)」、さらに発表年の2023年にちなんだ「23」を組み合わせたもの。その名が示すように、20-23はNDEの20年と日産らしさを重ね合わせたコンセプトカーで、かつて日産が送り出したBe-1やパオ、フィガロ、S-Cargoといった個性的な「パイクカー」の系譜を意識しながら、現代的な解釈を加えて生み出されたモデルです。

 開発にあたり、若手チームが目指したのは「ロンドンで毎日運転したくなる、楽しい電動シティカー」。しかし、完成した20-23はかなり刺激的なスタイル。オンラインレーシングの世界や日産が参戦するフォーミュラEからも着想を得ており、コンパクトなボディにレーシングカーの要素を大胆に採り入れています。

 フロントノーズは平滑な面で構成され、薄い半円を上下に組み合わせたLEDヘッドライトを配置。張り出したフロントスカートは気流を整えるとともに、開口部からブレーキ冷却用の空気を導きます。フロントフェンダー上面には、ホイールハウス内の圧力を逃がすルーバーも設け、リアフェンダーのスリットには、後輪ブレーキへ冷却風を送る役割が与えられています。

 また、Aピラーの付け根から上方に開くシザードアを採用し、ドア開口部には、肘を保護するためのフォームパッドも装備しています。

 インテリアも、スパルタンな外観に合わせて極めてスポーティに仕立てられました。ほぼ白色に仕上げられたシートに加え、長く伸びたステアリングコラムを配置。その先には長方形のスポーツステアリングホイールが備わります。レーシングマシンを思わせるストイックな空間のなかにも、遊び心を感じさせるデザインです。

Nissan Concept 20-23。コンパクトカーの枠に収まらない迫力。見ているだけで胸が高鳴るデザインだ
Nissan Concept 20-23。コンパクトカーの枠に収まらない迫力。見ているだけで胸が高鳴るデザインだ
大きく跳ね上がるシザードアも20-23の特徴。ワイドに張り出したフェンダーや大型エアロパーツとともに、レーシングカーを思わせるスタイルを作り上げている
大きく跳ね上がるシザードアも20-23の特徴。ワイドに張り出したフェンダーや大型エアロパーツとともに、レーシングカーを思わせるスタイルを作り上げている

新型マイクラにも20-23の面影!? 市販車を生んできたNDEの実績

 とても市販されるとは思えないスタイルの20-23ですが、NDEはこれまでも、市販車へとつながるコンセプトカーをいくつも送り出してきたスタジオです。

 2004年のジュネーブショーで披露された「キャシュカイ コンセプト」は、その後市販モデルへと発展し、欧州では「キャシュカイ」として大ヒットを記録、日本でも「デュアリス」の名で販売されました。また、2009年のジュネーブモーターショーで披露されたコンセプトカーは翌年には「ジューク」として市販モデルが公開されています。

 そして2025年5月21日には、同じNDEがデザインした新型マイクラが欧州で発表されました。マイクラは日本で「マーチ」として販売されてきましたが、欧州では2016年に5代目が発表され、翌2017年に発売。その後も日本では従来型のマーチが販売されていましたが、2022年に生産を終了しています。

 6代目となる新型マイクラは、BEVとして復活しました。全長4m未満のコンパクトなボディに、40kWhと52kWhの2種類のバッテリーを用意し、2025年秋から欧州で順次販売が開始されています。

 新型マイクラの、すっきりとした傾斜面からわずかに突き出したヘッドランプには、20-23の半円形LEDとどこか共通する雰囲気もあります。両車の関係について日産から説明はありませんが、どちらも同じNDEが手がけたモデルだけに、20-23とまったく無縁の存在とも思えません。

すっきりとしたボディに迫力あるエアロパーツを組み合わせた20-23。空力にも配慮された各部の造形が、独特のスタイルを作り上げている
すっきりとしたボディに迫力あるエアロパーツを組み合わせた20-23。空力にも配慮された各部の造形が、独特のスタイルを作り上げている

次ページは : 20-23の市販化は「現代版パイクカー」ならアリ!?

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