外見がちょっと変わった以上に、走りが大きく進化していた!! フィットは6月29日にマイチェンを敢行。その主な内容はすでにお伝えしたとおりだ。
■新型フィット初試乗 これいい!! フィットを買うなら覚えておくべきたった一つのこと
今回はじっくり乗ってわかったNEWフィットの実力を解説。特筆すべきはそのハンドリングにあった!!
文:清水草一/写真:藤井元輔、編集部
ベストカー2017年8月26日号
デザインはシンプルに洗練された
現行フィットが登場して3年。初のマイナーチェンジを受けました。
フィットの強みは、クラス随一の居住性や使い勝手に加えて、ハイブリッドのミッションにDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を採用していることだと考えております!!
ライバルのアクアの電気式無段変速は、効率はいいがダイレクト感が皆無で、走るヨロコビに欠ける。その点フィットの7速DCTはイイ!!
それがリコールを連発してホンダを窮地に追い詰めたとはいえ、故障しなけりゃ(もう大丈夫だよね?)私は絶対こっちが好き!
逆に最大の弱点は、ハンドリングにホンダらしさが皆無だったことだ。車の動きが平凡で退屈、ドヨーンとしてキレがなかったんだよね。
今回のマイチェンでは、パワートレーンはほぼキャリーオーバーなので、そのあたりを中心に確認しました。
おっと、ルックスもかなりの変更を受けている。
グレード名に「S」と「RS」がつくモデルは、戦闘的なフロントバンパーで武装し、全長も55mm長い。でも、個人的には素のグレードのほうがサッパリシンプルで好みです。
リアバンパーからはダミーのエアアウトレットが消えて、これまたシンプルに。マイチェン前のフィットは、前後ともにフェラーリ360モデナ的な造形が見られて「ゴチャゴチャしてるし、浮いてるな~」と思っていたのですが、スッキリ方向に改善されました。これはいいことです。
ハンドリングはシャープに変貌!!
で、走りはどうか。
まず乗ったのはハイブリッドS。動き出しからボディはしっかりした印象だ。ハンドリングもカッチリ。ステアリングに対する反応がだんぜんダイレクトになってるじゃないか!!
ちょっと初期ゲインが強すぎるというか、反応がシャープすぎると感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はピュッピュ切れるステアリングが好きなので、とっても好印象。
ボディはドイツ車、ハンドリングはイタリア車的な仕上がりですかね? ホンダ車はこれくらいでいいんじゃないかに。
開発陣に尋ねると、「サスペンションの取りつけ剛性を上げて、そのぶんダンパーを乗り心地重視に振り、細かい振動を取り除いた」とのこと。つまり、ドイツの高級車みたいな方向に持っていくことに成功しているのですね。
ハンドリングのシャープさに関しては、ステアリングギアボックスの小部品の剛性を上げたところ、想定外の効果があったそうです。
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