2012年度の軽自動車新車販売台数において、ホンダ『N-BOX』が第1位に輝いてから軽自動車の主力モデルはスーパーハイトワゴンというモデルが上位を占めるようになった。
スーパーハイトワゴンは全高を高くし、子供が車内で立って着替えられる広い室内空間と利便性の高い両側スライドドアを採用したモデルのこと。2012年以降、ホンダ『N-BOX』と先駆者であるダイハツ『タント』の熾烈な販売競争が始まった。
軽自動車の主力モデルとなったスーパーハイトワゴンにはホンダ、ダイハツだけでなく、スズキは『パレット』改め『スペーシア』そして、日産『デイズルークス(現在はルークス)』、三菱『eKスペース』を導入した。販売面ではN-BOXとタントが2強を形成し、スペーシア、デイズルークスが続く状況だった。
しかし、2017年12月にフルモデルチェンジを行ったスペーシアは、2強に食い込みさらに2018年12月にはSUVテイストを加えた『スペーシアギア』を追加し、N-BOXに続く2位のポジションを獲得した。
そこで、今回は軽スーパーハイトワゴン第4のモデルから躍進した現行型スペーシアの中古車事情について紹介する。
文/萩原文博
写真/編集部
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■魅力ある3つのスタイル 「ギア」登場で販売台数が躍進
現行型スペーシアは2017年12月に登場。標準車のスペーシアと押し出し系のスペーシアカスタムというモデル体系は先代モデルと同じだが、ハーテクトと呼ばれる軽量・高剛性の新プラットフォームを採用。先代モデルに比べて、ホイールベースを+35mmの2460mm、全高は+50mmの1785mmとボディサイズを拡大している。
全高が高くなったボディはスーツケースをモチーフとしたデザインを採用し、ベルトラインを高くそしてフロントガラスを立てることで、存在感のあるボクシーなデザインとなった。
また、これまでママワゴンと言われていた軽スーパーハイトワゴンにルーフレールを装着することで、家族だけでなく、気の合う仲間で出掛けるアウトドアテイストの漂うクルマへとイメージチェンジを図った。そして現行型スペーシアの集大成といえるのが、2018年に追加されたスペーシアギアだ。
スペーシアギアは軽スーパーハイトワゴンにSUVテイストを融合したモデルで、ジムニーなどスズキのSUVに採用されている丸型のヘッドランプをはじめ、フロントグリル、フロント&リヤバンパー、サイドドアガーニッシュ、ルーフ色などをガンメタリック色に統一した専用装備や、積載に便利なルーフレールの標準装備により、SUVらしいタフでアクティブなデザインとしているのが特徴だ。
このスペーシアギアの登場がスペーシアの軽スーパーハイトワゴン第2位に躍進させた起爆剤となったことは明白だ。
そして2020年8月にスペーシアシリーズ(カスタム、ギア含む)は一部改良を行い、運転支援システムをアップデートした。デュアルカメラサポートは夜間の歩行者も検知可能となり、全車速追求機能付アダプティブクルーズコントロールの設定。そしてSRSカーテンエアバッグの標準装備化など安全性を向上させている。それでは現行型スペーシアシリーズの中古車事情を見てみよう。
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