フィットら国産コンパクトと新型ポロ 項目別比較で見る本当の評価とは? 

フィットら国産コンパクトと新型ポロ 項目別比較で見る本当の評価とは? 

 この3月、日本で最も売れた登録車は日産 ノートだった。このほかホンダ フィットやマツダ デミオ、スズキ スイフトなど定番コンパクトカーは、各社実力の高いモデルを揃える激戦区だ。そこに競合する欧州の定番車といえばVWポロ。

 その新型が3月20日に日本発売されてから間もなく1ヶ月が経つ。乗り心地や室内の広さなど、項目別に見た国産コンパクトと新型ポロ、双方の優位性は?

文:渡辺陽一郎/写真:平野学、編集部
ベストカー2018年4月26日号


走行性能はデミオがトップ

デミオ 15XDツーリング(199万8000円、6AT)/全長×全幅×全高:4060×1695×1525mm、エンジン:1.5Lディーゼルターボ、最高出力/最大トルク:105ps/25.5kgm、JC08モード燃費:26.4km/L
デミオ 15XDツーリング(199万8000円、6AT) ■全長×全幅×全高:4060×1695×1525mm、エンジン:1.5L直4ディーゼルターボ、最高出力/最大トルク:105ps/25.5kgm、JC08モード燃費:26.4km/L

 走行性能の1位はデミオ。「XDツーリング」は、クリーンディーゼルターボを搭載して実用回転域の駆動力は2.5Lのガソリンエンジン並みだ。アクセルペダルを軽く踏んでも強い駆動力が沸き上がる。操舵感は小さな舵角から正確に反応して車両の向きを変えやすい。

 2位は新型ポロ。VWは全般的に安定指向で、後輪が踏ん張る代わりに曲がりにくい。ポロはこの特徴を抑えて操舵感が正確だ。走行安定性にかぎれば1位になる。

 ただし、3気筒1Lターボは、登坂路で3気筒特有の粗いノイズが耳障り。過給領域は4気筒1.2Lターボの先代型に比べて狭く、1500回転以下で駆動力が落ち込む。

 しかも、JC08モード燃費は先代型が22.2㎞/L、新型は19.1km/Lで14%悪化した。

 フォルクスワーゲングループジャパンは、「新型は実用燃費に近づけて計測した」というが下落率が大きすぎる。

 3位はノートe-POWER。低燃費で動力性能に余裕があり加速も滑らかだ。アクセルペダルだけで速度を幅広く調節できる運転感覚にも新鮮味がある。エンジンの評価にかぎれば1位だ。

 問題は走行安定性で、車両重量がノーマルエンジン車より170kg重く、操舵に対する反応が鈍い。危険回避時は後輪の接地性が足りない。

 4位はスイフト。車両重量が910kgと軽く峠道などを機敏に走れる。走りの総合バランスが優れ、デミオのディーゼルやノートのe-POWERに魅力を感じないユーザーには魅力的だろう。

 5位はアクア。フルハイブリッドではボディが軽く、動力性能に余裕がある。低重心で安定性もよいが車両の動きは鈍い。6位はフィット。

◆走行性能評価

1位/マツダ デミオ
2位/VW ポロ
3位/ノート e-POWER
4位/スズキ スイフト
5位/トヨタ アクア
6位/ホンダ フィット

次ページは : 乗り心地では新型ポロが国産勢超える

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