輸入車を購入するとなると、ちょっと敷居が高く感じたり、近所の目を考えて気が引けたり……。国産車よりその一歩を踏み出す勇気が必要な人も多いはず。
しかし、いつの間にかその垣根を飛び越えて、日本でも多くの人に愛されているモデルがあります。その名も「ルノー・カングー」。なぜ、カングーに魅了される人が多いのでしょうか? じっくり考えてみることにしました。
文/伊藤 梓、写真/Renault
【画像ギャラリー】まるでフランスのご当地ゆるキャラ!? 日本でも愛され続けるルノー カングー
■カングーは「デザイン」が愛される
ひとつ目の理由は、まずその愛くるしい「デザイン」!
輸入車というと、かっこよくて流麗なデザインをイメージしますが、カングーは、ミニバンと同じカテゴリのMPVのため、パッと見の安心感があります。デザインは、ユニークながら、ある意味「ゆるキャラ」のようなあたたかみも。
そして、ただ単に親しみやすいだけではなく、自分らしさを自然に取り入れられるのもポイントのひとつ。カングーなら、普段なら選びにくいイエローやブルーなどボディカラーも、嫌味なく似合ってしまうから不思議です。
■カングーは「実用的」だから愛される
ふたつ目の理由は、「実用的」であること。
「当たり前では?」と思うかもしれませんが、実は輸入車では、手頃な価格で気軽に選べる実用性の高いモデルは少ないのです。
その点、カングーは、本国でも郵便配達に使われるような商用車なので、価格も比較的安く、使い勝手もばっちり。こんなに可愛いモデルですが、フランスでは、日本でいうプロボックスやバンのように扱われているモデルなんですね。
日本の商用車は、いわゆる“箱型”のデザインが多いですが、カングーは、丸と四角のモチーフを上手く取り入れていて、商用車感が少ないのに実用性を兼ね備えているところも素敵なポイントです。
そして、実用性のなかでも大切なのは「スライドドア」。日本の自動車文化で育つと「スライドドア=便利」という概念がしっかりと植え付けられるので(実際に便利ですが)、特にファミリカーを選ぶ際には、スライドドアを必須条件に加える方は多いようです。
その点、カングーなら安心。スライドドアがきちんと付いているので、ファミリーカーの購入希望者のラインナップに滑り込めているのでしょうね。
実用性のある“働くクルマ”らしい形が見て取れて、誰にでも「ちゃんと使えるクルマですよ〜」と分かりやすいのも大切な要因です。
いくらかっこいいモデルでも、まわりの人たちに「ちゃんと荷物積めるの?」「家族で使えるの?」と問いただされると、いくら自分が気に入っていても気分は下がってしまうもの。
その点、カングーは、しっかりと荷物を積むことができて、様々な用途にも使えるので、周囲の理解者も増えるはず。日本人独特のネガティブな要素にも対応してくれる懐の広さ……これも万人に受け入れられる理由なのでしょう。
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