2021年8月2日に発売開始となったトヨタの「ランドクルーザー(以下、ランクル)」。先代の200系ランクルと同様、販売は絶好調となっており、相当数のバックオーダーがあるそうだ。
新型である300系ランクルは、先代に対して様々な部分に手を入れられており、訴求ポイントがたくさんある。ここで改めて、新型ランクルの紹介と実力分析をしつつ、ライバルとなるモデルとの比較もしていこう。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA、LAND ROVER、FCA
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200kgもの軽量化に成功した、新型ランクル
「どこへでも行き、生きて帰って来られる」をコンセプトとするランクルは、ヘビーデューティな使い方に耐えることができる本格オフローダーだ。今回の新型では、高い剛性を誇る伝統のフレーム構造は踏襲しつつ、TNGAに基づくGA-Fプラットフォームを採用し、新開発のパワートレインを搭載。また、新世代に相応しい最新の運転支援技術も備え、全方位でブラッシュアップされた。
新開発のGA-Fプラットフォームでは、高張力鋼板の採用を拡大し、ボンネット、ルーフ、前ドアパネルはアルミ化。さらに、最新の溶接技術を活用したことで、剛性向上(従来比+20%)しながらも、200kgの軽量化を達成した。またパワートレインのレイアウトを見直し、車両後方に70mm、下方に20mm移動し、低重心化とフロント荷重の適正化に成功したという。
クルマの基本設計が古く、また先代は重量級ボディ(2500kg超)であったので、軽量化のし甲斐はあっただろうが、それにしても200kgの軽量化はハンパない仕事っぷりであり、燃費性能や運動性能は大きく改善できているであろう。
この軽量で強靭なボディがあるからこそ、悪路走破性向上のために開発した、新しいフロント・ハイマウントダブルウィッシュボーンサスや、リア・トレーリング車軸式、それぞれに施したホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)などの改良が活きてくる。
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