2021年に発売された新型車はMX-30のEV仕様のみと、雌伏の時をすごしたマツダ。激動が続く国内市場で華やかな新型車の発表発売がないのは販売現場にとってもファンにとってもしんどい期間だが(そして自動車専門メディアにとっても…)、開発現場では着々と魅力的な新型車の開発が進んでいる。ここでは、この先数年に予定されているマツダ新型車のなかで最も期待の大きい一台である新プレミアムSUV「CX-60」について、いま分かっている情報を整理してお知らせします。
文/ベストカー編集部
写真/ベストカー編集部、MAZDA
■新型直列6気筒のガソリンとディーゼルエンジンを開発中
コロナ禍や半導体供給問題などの影響で当初の計画よりも若干スケジュールが押しているが、マツダはすでに中期計画で明らかにしているように、今後の商品開発をプラットフォームのモジュラー化など、効率的に商品ラインナップを整えていく。
この流れのなかでD~Eセグメントの大型車は「Largeアーキテクチャ」=「ラージ商品群」とし、エンジンをフロントに縦置きし、後輪を駆動する、いわゆるFRプラットフォームを新開発している。
そして、このラージアーキテクチャに搭載されるエンジンも同時に新開発中だ。これが3Lの直列6気筒。ガソリン仕様は圧縮着火システムのSKYACTIV-Xで、スーパーチャージャーが組み合わされるとともに48Vマイルドハイブリッドを採用。また、この直6エンジンはディーゼルターボ仕様も用意され、こちらも48Vマイルドハイブリッドが組み合わされる。
このエンジンについてはマツダから公式に「新世代ガソリンエンジンSKYACTIV-XやクリーンディーゼルエンジンSKYACTIV-Dを直列6気筒化し、48Vのマイルドハイブリッドシステムを組み合わせることで、出力性能と環境性能を高次元に両立します。」という一文が公開されている(後述する「SUV商品群の拡充計画」プレスリリースより)。
さらに、直列4気筒2.5Lエンジンにモーターを組み合わせたストロングハイブリッドのPHEVの組み合わせもあるとのこと。
やや前置きが長くなった。
ここ数年、マツダから登場する新型車のなかで最も期待できる一台が、本稿で紹介するプレミアムSUV「CX-60」だ。
マツダは2021年10月7日、「2022年以降のクロスオーバーSUV商品群の拡充計画」として、日本国内向けにラージ商品群CX-60、CX-80を投入することを明らかにした。
この計画をベースに予想すると、現行型CX-5は当面現在のまま改良をしながら継続し、CX-5の上級モデルとして2列シートSUVのCX-60を投入することになる。
CX-60はFRプラットフォームを採用することで、前輪を前方に出したロングホイールベースの伸びやかなプロポーションが特徴的。
発売は各モデルのスケジュールとわずかに漏れ伝わっている開発工程を考えると、2023年春~夏頃と予想している。
またCX-60のルーフラインをスタイリッシュなラウンド形状とした『CX-60クーペ』も並行して開発されていることを、ベストカーの独自取材で掴んでいる。このクーペSUVがCX-60のノーマル仕様と同時発表となるか、遅れて登場となるかはまだ分かっていない。
コメント
コメントの使い方