2021年もあと少しで終わり。今年最大のトピックといえばやはり東京オリンピック/パラリンピックだったのではないだろうか。
新型コロナウイルスの感染拡大により直前までその是非が問われ続けるなか、緊急事態宣言下で開催されるという前代未聞の五輪であった。
しかしながら、それぞれの競技では各選手が大活躍し、日本チームは多くのメダルを獲得。連日話題をさらった。
そんな大会を裏で支えていたのが、全国から集まった約6万人の警察官たち。そして警察官と共に東京に大集結したのが、普段滅多に見かけることのないレアものを含めたパトカーたちだ。
そしたらあなた、ベストカーとしては特集を組まないわけにはいかないじゃないの。
というわけで(?)、編集部が独断と偏見でパトカーを部門ごとにランキング付け! パトカー界のメダリストは一体どれだ!!?
※本稿は2021年8月のものです。本文の表現は掲載当時のものとなります。
本文・写真/有村拓真
初出:『ベストカー』2021年9月26日号
■暑い都心はパトカーも激熱!
全国から約6万人の警察官が五輪警備のために東京に派遣された。それに伴って各府県の警察車両が都内で活動を行ったため、パトカーマニアも連日お祭り状態となっていた。都内で「警視庁」以外のパトカーが、これほど大量に見られることはなかなかない機会なのだ。
都内では見かけない、それぞれの府県警独自の車種や、警視庁ではとっくに引退した車両がまだまだ第一線で使用されているケースも多く、パトカーマニア的には「珍車」や「稀少車」が一気に都内に集結したかたち。まさに全国警察車両オリンピック状態だったのだ。
オリンピック/パラリンピックにちなんで、ここは全国パトカー選手権を開催したい。どの車種がメダルを獲得するか筆者が確認できた範囲だが、独断と偏見でチョイスした。
■ベストカーが独断で決定!! カテゴリー「金メダルパト」
●白黒パトカー部門
基本的に各県は210系クラウンアスリートを持ち込んだが、岐阜県警は180系クラウンパトカーを持ち込んだ。しかも鉄チンホイールに自動車警ら隊の文字が目を引く仕様が金メダルにふさわしい。
銀メダルは岡山県警のティアナ。一部の県にも配備されているが、岡山の車両は赤色灯の位置が後方に配された独特なもの。
銅メダルは新潟県警のBL型レガシィ。高速隊で活躍していた同車は他県では引退したが、新潟では現役で活躍中だ。
●レーダーパトカー部門
金メダルは長野県警の180系クラウン。レーダーは寿命で使えないが、クルマそのものは好調だと隊員談。
銀メダルは岩手県警の200系クラウン。同車は県費導入車で、ロイヤルグレードを交通パトカーにした珍しい仕様。しかも最新のレーザータイプを搭載しているためまだまだ長生きしそうだ。
銅メダルは熊本県警の210系クラウンアスリート。このイカツイ見た目に筆文字の県警表記とポリスロゴは目を引く。
●事故処理車系部門
金メダルは広島県警のCX-5。同タイプと標識なしの2台がマツダから寄贈されたが、 昨年標識なしは引退した模様。レア車が都内で活躍して喜んだマニアが多くいた。
銀メダルは100系ランクル。大阪府警も同車を持ち込んだが、佐賀県警のものは前面警光灯も独自に装着している。
銅メダルは熊本県警のNV350キャラバン、ステレオカメラカーと呼ばれ事故現場で活躍する同車だが、年式が新しいためか派遣された。
●覆面パトカー部門
金メダルは宮崎県警の200系ランドクルーザー。交通覆面だが反転灯は装備しておらず、フロントグリルとリアガラスに赤色のフラッシャーを装備。前任は100系ランクルが活躍していた。
銀メダルは警視庁の三菱キャンターダブルキャブ。本庁交通部系の運用のようで、五輪標識などの設置・片付けで活躍していた。
銅メダルは山口県警のボンゴブローニィ。赤色灯がなければただの業務用車。まさに覆面にふさわしい。
●機動隊バス部門
金メダルは日野レインボー。1990年代前半の車両がいまだに現役で活躍しているところが驚き。
銀メダルは秋田県警のトヨタコースター。ただのマイクロバスと思いきや、屋根の前後に赤色灯、フロントにも前面警光灯が備わる。他県では見ない車両だ。
銅メダルは警視庁のいすゞエルガミオ。なにか異和感があると思いよく見ると機動隊バスの象徴である金網がほとんど取り外されており、スッキリした見た目に。
●その他車両部門
金メダルは熊本県警のジムニーシエラ。各県にも配備されているが、熊本県警機動隊のロゴが目を引く。
銀メダルは大阪府警の100系ハイエース。交通部署の運用だが、こんな古いモデルをいまだに使用している。
銅メダルは岐阜県警のキャラバン。車両自体は珍しくないが、独特の社外アルミを履かせているところがポイントだ。
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