【2021年を振り返る】ランクル ジムニー クラウン…東京五輪に集結したパトカーたち

■全国から集まった警察官の時間

 コロナ禍でオリンピック開催の是非が世間を騒がせていた6月中旬。そんななか、オリンピック警備のため全国から約 6 万人の警察官が東京へ順次派遣された。この人数は、サミット警備などよりも多い。競技会場が複数に分散し、かつ競技が同時開催されていることなどを念頭に大規模な派遣体制が構築された。

 これらの人員にはそれぞれ役割があり、大まかには来日する外国要人を警護するための警護部隊、会場などの警備に当たる機動隊、そして会場周辺の交通規制を担当する交通部隊だ。

 不慣れな土地で警備を行う地方の警察官だが、勤務中・勤務外でさまざまな苦労があったという。都の緊急事態宣言などに伴い感染リスクの観点から、飲酒は絶対にするなとのお達しがあり、非番の際に疲れを癒やせないと嘆く地方の警察官も多かった。

 また、タバコも気軽に吸えないため、喫煙所を探すのに苦労したという話も聞かれた。普段はビジネスホテルなどに宿泊している彼らだが、当番の際は競技会場直近のプレハブの待機所で寝食を含め任務に就く。この際は8人ほど相部屋で睡眠を含め過ごすこととなり、疲れが充分に取れず、風呂や洗濯機も少ないため効率が悪いとか。

プレハブの待機所は相部屋でリラックスできないという
プレハブの待機所は相部屋でリラックスできないという

 食事についても、支給される弁当は量が少なく、味についても評判が悪いそうで、その影響からか待機所近隣のコンビニなどで警察官が大量に弁当やお菓子類などを購入している光景も見られた。ビジネスホテルから待機所へ向かう際も鉄道での移動となるため、マイカー文化の地域の警察官らは、慣れるまで時間がかかったそうだ。

 会場警備を担当する機動隊や交通部隊は各道府県警で持ち場が決まっており、普段から一般人の往来が多く、道を尋ねられても最初は答えられなかったパターンも。

 また、人の往来があまりないところを警戒する隊員もいて、ありとあらゆる場所に他府県の警察官が活動していた。

 任務で使用するパトカーも自県から持ち込み運用するが、白黒パトカーで目立ったのは210系クラウンアスリートだ。

 これは基本的に最新型で安定した性能を発揮する車両を使用することで、故障のリスクなども回避していると思われる。

 オリンピックが終わっていったん地元へ引き上げる部隊が大半のようだが、パラリンピックに合わせて再度上京予定ということで、9月初旬まで彼らの奮闘は続きそうだ。

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