良質な国産中古車は海外でも人気だ。アジア圏ではトヨタアルファード/ヴェルファイアが人気だし、スリランカではトヨタプレミオ/アリオンが高級車としてもてはやされている。
そして、北米の「25年ルール」によって国産スポーツカーが流出していった。まさに中古車のグローバル化が進んでいることが証明されている。
北米の25年ルールによって最も注目度が高いのが、海外では“ゴジラ”と言われている第2世代の日産スカイラインGT-Rだ。
すでに1989年に登場したR32型だけでなく、1995年に登場したR33型も25年ルールに適合し、海外へ流通。2ドアクーペだけでなく、4ドアセダンの中古車の流通台数が減少している。R32型やR34型に比べ、暴騰まではいっていないようだ。
そこで、今回はR33型スカイラインGT-Rの中古車の購入は最後のチャンスということで、R33型スカイラインGT-Rとはどんなクルマだったのかを振り返りつつ、最新の中古車事情を紹介していこう。
※本稿は2022年2月に執筆されたものに適宜修正を加えています。中古車の相場・価格帯は執筆時のものとなります
文/萩原文博、写真/日産
■R32型やR34型と比べてR33型スカイラインGT-Rは安いのか?(1995年1月~1998年12月)
R33型スカイラインGT-Rは1995年1月、東京オートサロンの会場でローンチされた。
ベース車のスカイライン同様にGT-Rも先代のR32型から全長は+130mm、ホイールベースは105mm延長された。加えてボディには補強が施され、剛性が向上している。
搭載されているエンジンはRB26型2.6L直列6気筒DOHCツインターボだが、ECUの16ビット化をはじめ、吸排気系、圧縮比、フリクションロスの見直しや改良によって最高出力は280psのままだが、最大トルクは37.5kgmまでアップしている。
グレードは標準車とVスペックそしてN1耐久レース参戦用のベース車両のVスペックN1の3種類。
R32型ではVスペックとVスペックIIに採用されていたブレンボ製ブレーキシステムを全車標準装備とした。
R33型スカイラインGT-Rは1996年1月に1度目のマイナーチェンジを行い、デュアルSRSエアバッグを標準装備するとともに、ステアリングデザイン、リアフィニッシャーのデザイン変更している。
さらに、1997年2月に2度目のマイナーチェンジを実施。
外観ではフロントバンパーのデザイン変更をはじめ、ヘッドランプにプロジェクターキセノンヘッドランプを採用。
さらにリアの右側後退灯がリアフォグランプに変更された。インテリアではドア内張りおよびシートを赤基調のものに変更している。
1998年1月には、スカイライン誕生40周年を記念して、「大人のための最高性能スポーツセダン」をコンセプトにした4ドアのスカイラインGT-Rオーテックバージョン40th ANNIVERSARYが400台販売された。
スカイラインGT-Rに単に4ドアボディを流用しただけでなく、2ドアGT-Rのブリスターフェンダーを4ドアでも再現するため、リアドアとリアフェンダーは新たに製作した専用品。
また、リアシートは専用のバケットタイプになっており、乗車定員は5名ではなく4名。リアスポイラーは装着せず、フロントスポイラーも小型にするなど、外観は2ドアGT-Rに比べて落ち着いた雰囲気が漂っている。
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