新車を購入する際、多くの方は、ディーラーオプションの「フロアマット」をつけていることでしょう。もちろん、つけなくてもいいアイテムではありますが、フロアマットがないと車内が汚れますし、汎用品のなかには、フィット感がよくないものもあり、新車を購入する際は、数万円はするディーラーオプションのフロアマットを仕方なくつける人がほとんどのようです。
メーカーや販売店としても、いろいろな策略があるのはわかりますが、ユーザーからすると、「どうせ買うのだからつけておいてほしい」というのが本音。また、昨今は、アダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシストといった先進安全装備などは標準装備されることが多くなってきましたが、今後のクルマ社会を考えれば、他にも「標準装備であるべきでは」と考えられる装備はいくつかあります。標準でつけてほしいアイテムをいくつかご紹介します。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA、HONDA、NISSAN、写真AC
ETC車載器
一部の車種では、すでに標準装備となっているETC車載器ですが、多くのモデルでは、いまでもメーカーオプションもしくはディーラーオプションとなっています。国土交通省によると、ETC利用率はすでに93.8%。「現金で支払いたい」という人もいるでしょうが、93%という利用率で考えれば、そろそろ標準装備になってもいいのでは?? と考えられます。
国土交通省は、混雑緩和や人件費削減、利用者の利便性向上などを目的として、料金所の無人化を進めており、2030年度頃には全国の高速道路料金所を無人化するとしています。無人化後も、料金精算機などで現金払いもできたり、コンビニなどでの後払いの制度も導入されるとのことですが、だったらなおさら、標準装備にしてほしいです。
タイヤ空気圧監視システム
タイヤ空気圧監視システム(メーカーによって呼称は異なる)は、タイヤの空気圧を常時モニターし、空気圧減少があれば警告をしてくれるシステム。世界中の多くの国ですでに義務化されている装備ですが、日本ではまだ義務化されておらず、一部の高級車に標準、もしくはオプション装備されているのみです。
日本で義務化されない理由については、道路環境がいいことと、高速走行の頻度が海外に比べて低いこと、そしてコストの問題などが考えられますが、タイヤのトラブルは、常にJAF救援要請理由の上位に挙げられるトラブルであり、さらに、ここ10年程は年々増加もしています。先進安全装備などの標準装備化が進む中、安全装備であるタイヤ空気圧監視システムについても、装着は不可欠なのでは、と考えます。
アダプティブハイビーム
アダプティブハイビーム(メーカーによって呼称は異なる)は、常にハイビームで走行し、対向車や先行車を感知すると、対向車や先行車に眩惑を与えてしまう範囲を自動で遮光してくれるシステムです。
夜間の走行はハイビームが基本。ですが、対向車や先行車がいる場合は、先行車や対向車のドライバーに眩惑を感じさせないため、ロービームにするのが基本的なルールです。しかし、街中でロービームにしたまま、そのまま対向車も先行車も少ない郊外へ入り、前方の見通しがよくない状態で運転を続けてしまう…ということも多く、ヘッドライトの課題となっていました。
一部の高級車では、すでに標準装備となっていますが、こちらもタイヤ空気圧監視システム同様、安全装備であることから、標準装備となっていくことを期待したいです。
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