ボルボXC40やBMW X2など、最近日本で続々と登場している、ミドルサイズより少し小さい欧州のコンパクトSUV。まさに今注目のカテゴリーだけに、その実力が気になるところ。
そこで、ボルボXC40とBMW X1、それに同クラスの国産SUVであるトヨタC-HRとマツダCX-5という4車を試乗で比較。日欧4台の走り、実用性、それに実燃費はどうなのか?
ベストカーおなじみの自動車ジャーナリスト、鈴木直也氏、大音安弘氏が徹底チェックした。
※本稿は2018年5月のものです
文:鈴木直也、大音安弘、ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年6月10日号
■まずはデザインの比較から
(TEXT/鈴木直也)
売れ筋ジャンルには次々に魅力的な新車が投入されるという法則どおり、またまたSUVに魅力的なニューカマーが登場した。
まず注目されるのは、欧州カー・オブ・ザ・イヤー受賞で意気あがるボルボXC40と、s Drive18iのミッションをDCTに変更したBMW X1。この2台の輸入車を、マイチェンしたCX-5とベストセラーのC-HRが迎え撃つ構図だ。
まずはデザインだが、方向性が真っ二つに分かれた。
●ボルボXC40 T5 AWD Rデザイン ファーストエディション(559万円)

今年3月に発売されたボルボ初のプレミアムコンパクトSUV。エンジンは2L直噴ガソリンターボで252ps、190psとふたつのチューンが用意され、トランスミッションは8速AT。試乗車は発売記念限定車のファーストエディション

洗練されたデザインの内装。オレンジ色の内張やカーペットは2万5000円のオプション
●トヨタ C-HR ハイブリッドG(FF)(290万5200円)

TNGAプラットフォームを採用したコンパクトサイズのSUV。スペシャルティ志向のデザインを採用しているのが特徴。パワートレーンはプリウスと同じハイブリッドで駆動方式はFF。そのほか、1.2Lターボも用意されている

外観と同様に内装のデザインも斬新。Gグレードはダークブラウンのカラーを採用
いっぽうの陣営はアグレッシヴ系のXC40とC-HR。この2車はスタイリッシュというよりは筋肉的な迫力が売り。新しさでもインパクトがある。
●マツダ CX-5 XD Lパッケージ・4WD(360万1800円)

マツダのミドルクラスSUV。今回テストしたほかの3車より全長がやや大きめ。エンジンは2Lと2.5Lのガソリン、それに試乗した2.2Lディーゼルターボをラインアップするが、特にディーゼルターボの走りはトルクフル

ドライバーに操作類やメーター類が使いやすく、見やすい位置に設置したコックピット
●BMW X1 sドライブ18i Mスポーツ(FF)(463万円)

BMWの最小SUV。2015年に日本に上陸した現行の2代目はFRだった初代と異なり、FFプラットフォームを採用する。エンジンは1.5L直3ターボで140psを発揮。そのほか上級グレードには2L直4ターボが設定されている

センタークラスターをドライバー側に向けるなど、ドライバー中心の機能的デザイン
他方、X1とCX-5はオーソドックスなカッコよさを目指している印象。CX-5は綺麗にまとまっているが、X1はやや没個性で、BMWのエンブレムがなかったら存在感に欠ける。
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