伝説のクルママンガ『頭文字D』の意思を現代に受け継ぐ次世代のクルママンガ、『MFゴースト』。2017年の連載開始時から圧倒的な読者人気を獲得しており、2022年9月6日発売の最新刊(15巻)時点で、単行本累計発行部数370万部を突破している。
同作品に登場したクルマたちの世界観と魅力を読み解いていく本連載。今回は、日本が誇るプレミアムブランド「レクサス」のラグジュアリークーペを取り上げる。日本独自のスーパースポーツは海外のプレミアムスポーツ軍団に対抗し得るのか?
文/安藤修也
マンガ/しげの秀一
■日本らしさが詰まった独創的デザインのフラッグシップクーペ
トヨタが日本経済を引っ張る世界的自動車メーカーだということは、日本人なら誰もが知るところ。そして、そのトヨタが海外での競争力を高めるために生み出したプレミアムブランドが「レクサス」である。2005年からはグローバルでの販売に加えて、日本でもブランド展開を開始すると、徐々に人気を高めていき、今や世界トップレベルの高い品質と評価を獲得している。
昨今はセダンタイプのGSが生産終了となるなど、SUVモデルが売れ筋となっているが(ほかのメーカーも同様)、セダンやクーペといったそれ以外のモデルも、”おもてなし”の精神で造りこまれたモデルばかりで、品質に手抜かりはない。なかでもLCというモデルは、2017年に同ブランドのラグジュアリークーペとしてデビューした比較的新しいモデルである。
車名の意味は「Luxury Coupe(ラグジュアリー・クーペ)」であり、「Lexus Challenge(レクサス・チャレンジ)」という意味もあるという。ボディラインは非常に凝った造りをしていて、ウエスト部などの抑揚はダイナミックでありながら、Cピラーには日本刀をモチーフにしたテイストが用いられるなど、日本車らしい独創的な未来感が演出されている。
インテリアも同様に、助手席両側に備えられたハンドル部など、高級素材を用いながらも独特な形状をしている。どこかスポーティでありながらも、レクサスらしい”おもてなし”を体現していて、プレミアムブランドらしい雰囲気を味わえる。