2018年6月26日の発売から一ヶ月で受注3万台突破、以降毎月5000台ペースで納車が続き、9月末時点で早くも登録台数2万台を突破した新型クラウン。まだまだ勢いは衰えそうにないし、先日の記事への反応からも、皆さんの関心も高い様子が伺える。
そこで、国沢光宏、渡辺陽一郎、川島茂夫の自動車評論家お三方に、NEWクラウンの「ここがいいところ!」をギュギュギュッと凝縮して語ってもらった…はず、なんですが…あれ? 褒めている部分はもちろんなんですが、厳しい注文もちらほら見えますね…。
やはり日本を代表する高級サルーン。皆さんの眼差しも(そして愛情も)半端ではないのか!?
※本稿は2018年6月のものです
文:国沢光宏、渡辺陽一郎、川島茂夫/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年7月26日号
■世界最高水準の自動ブレーキ搭載クルマとしての仕上がりがとてもいい
(TEXT/国沢光宏)
先代クラウンが出た時(2012年12月)に書いた「大いに不満!」は、日本を代表するクルマながら、
① 世界基準の衝突安全性をクリアしていない。
② 自動ブレーキ性能もプア。
③ 盗難防止アラームすらないセキュリティ、
の3点だった。
クラウンといえば新技術を真っ先に投入するクルマというイメージだったけれど、すべて期待値に届いていなかった。そんな観点から新型クラウンを見ると、まぁステキです。
衝突安全性は完全なる世界基準。アメリカの厳しい基準を考えなければ軽量化できるのに、同じスペックを持たせてきたという。
自動ブレーキもアルファードから投入された新世代『トヨタセーフティセンス』は世界No.1の性能。セキュリティシステムだけれど、盗難はもちろん振動センサーを標準装備し、異常あればスマートフォンに知らせるという、これまた純正のシステムとしちゃ世界最高レベルだったりする。
乗るとどうか? 試乗車はプロトタイプということで低い速度域を普通の速度で走っている時に若干ザラついた乗り心地だったけれど、それ以外は今までのクラウンをすべての点で凌いでいる。
開発を担当した秋山CE曰く「ヨーロッパ車に負けていないと思います」。確かに骨太感が強い。今までのクラウンは増改築をしてきた建物の如くボディ全体のまとまり感という点で薄め。新型に乗ると、一体感ありドッシリしてる。
車両全体のバランスが取れているうえ、ボンネットやフロントフェンダーをアルミにするなど、見えない部分にもキチンとお金をかけてます。フロントサスペンションなど、車重のあるレクサスLSと同じスペックのため、システム出力で400馬力を超える3.5L、V6ハイブリッドすら余裕。
これならベンツCクラスやBMW3シリーズに代表される500万円級の輸入セダンに乗っている人でも「いいね!」してくれることだろう。
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