タイヤが「米ぬか」由来!? 大正15年創業の老舗が開発!!  競技用超燃費スペシャルタイヤってなによ?

タイヤが「米ぬか」由来!? 大正15年創業の老舗が開発!!  競技用超燃費スペシャルタイヤってなによ?

 「本田宗一郎杯第41回Hondaエコノマイレッジ2022全国大会」が10月1日(土)~2日(日)、栃木県にあるモビリティリゾートもてぎで開催された。この大会は「君はガソリン1リットルで日本一周できるか?」をキャッチフレーズに、規定周回数(距離)を決められた時間の中で走行し、そこで使われた燃料消費量から「燃費」を算出。燃費性能の高さを競うというもの。

 この大会の現場でエコランに特化した最新タイヤのプロトタイプが展示された。エコラン専用タイヤと言えばミシュランとiRC(アイ・アール・シー)が主要な供給メーカーとなっているが、ニッチな市場であるため、新製品が次々と投入される世界ではない。2本の試作品がお披露目された背景を探る。

文、写真/青山義明(Team G)

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タイヤはマシンを徹底的に作り込んだ先にある最も重要なアイテム

参加車両は燃費を稼ぐために前面投影面積を削り、徹底的に低く、さまざまな抵抗を限りなく取り除いた車両となっている<br>
参加車両は燃費を稼ぐために前面投影面積を削り、徹底的に低く、さまざまな抵抗を限りなく取り除いた車両となっている

 エコノマイレッジとは、1Lのガソリンで、いかに長い距離を走行ができるかということを競う大会である。1981年に始まった「Hondaエコノパワー燃費競技大会」がその始まりで、ホンダ製50cc4ストロークエンジンを使用したオリジナルマシンで競われている。

 初年度の最高記録は、鈴鹿での記録が292km/L、桶川の高速訓練コースでの結果は621km/Lだったが、その記録は回を重ねるごとに伸びていき、1985年には1000km/Lを突破。2011年に記録された3644.869km/Lが現在の最高記録となる。

 その記録を出すために、各チームは車両を徹底的に作り込んでいる。車輪を手で回してみると、少ない力でもずっと回っているのではないかと思うほど、静かに回転を続けている。

 ちなみにこの競技は、中学生、高校生、大学・短大・高専・専門生、一般という4つのクラスに分けられており、それぞれがそれぞれの許された時間とリソースを注ぎ込んで作ってきている。

 このエコラン競技大会に参戦する車両は、エンジン以外すべて参加者の手作りとなる。レギュレーションの中であれば、それぞれの考えかたを反映させた省燃費性能を持つ車両を自由に作り上げることができる。

 フレームワークからエンジン効率、空気抵抗を減らす空力ボディ、そしてベアリングなど車両駆動系の抵抗低減、もちろんドライバーの重量や技量となるようだ。

 そして、最終的に走行をするために必要となるのがタイヤである。しかし、その選択肢は少ないし、もちろん各チームが制作することのできないパーツである。記録を伸ばすその重要な要素のひとつであるタイヤ。この競技ではミシュラン、そしてiRC(アイ・アール・シー)のタイヤを見ることになる。

次ページは : 参考出品したタイヤはパンク防止タイプとウエット専用の2タイプ

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