ホンダが2024年春に投入すると発表した、N-VANベースの軽商用EV。ホンダは「200万円を切る価格で提供」と公表しており、コストパフォーマンスの高さにも注目が集まっている。そんなホンダ軽商用EVはどんな点が魅力的なのか、国沢光宏氏が解説する。
※本稿は2022年12月のものです
文/国沢光宏、写真/ホンダ、三菱自動車、スズキ
初出:『ベストカー』2023年1月26日号
■ホンダが軽商用EVの投入を発表!!
ホンダは2022年4月に行われた4輪の電動化計画発表会で「国内市場において2024年前半に100万円台で軽商用EVを発売予定」と発表した。
その時点での反応は「価格についちゃ適当だろう」といった受け取り。
なぜか? SAKURAとeKクロスEVは当初「20万円の補助金使って200万円を切る」とアナウンスされていた。車両価格220万円ということです。
フタを開けてみたら大幅な値上げ。材料値上がりを考慮したのかメディア側も攻めなかった。
本来ならユーザーの負担となる値上がり分ながら、補助金が55万円に増えたため、実質的に180万円を切る価格になった。
そんなことから値上げしたにもかかわらず納期が1年以上かかるほど売れ、日産と三菱は大喜び状態。同じくホンダも前言撤回かと思われていた。
しかし12月7日に再びリリースを出し、そこで改めて「200万円を切る価格」という文言を入れてきた。どうやらホンダの電気軽商用車、ウソ偽りインチキなく100万円台だと思う。
補助金が今と同じくらい出れば55万円(100V電源を取り出せる機能を付ける条件)。145万円で購入できると言うことになる。
東京のように補助金を上乗せしてくれる自治体なら100万円ソコソコで買える。
■軽商用EVが魅力的な理由
こうなると電気自動車はイッキに購入対象になってくるんじゃなかろうか。
考えてほしい。今や人口密度低い地方に行くと、ガソリンスタンドがドンドンなくなっています。ガソリン入れるのに20分走る地域も!
電気は日本全国津々浦々届いているため電気自動車なら困らない。加えて一般的な軽商用車の使い方だと1日あたりの走行距離だって長くないと思う。
SAKURAと同じ約20kWhの電池容量とし、航続距離を200km程度に考えているようだけれど、もはや必要にして充分。
軽商用車は1時間の200V普通充電で20kmほど走れる。配達用として使う場合も、途中で2~3時間充電してやれば余裕で1日150kmくらい走れちゃう。
エネルギーコストだって安い。
家庭用電気料金だと1kWhで40円くらい。7km走れます。エンジン車は14km走って1L程度。14km走る時のエネルギーコストを出すとガソリン160円の電気80円だから半分。
5万km走ったら電気料金30万円に対しガソリン代60万円。30万円も安く付く。オイル交換不要。ブレーキは回生主体で使うから減らない。そして静かだしパワフル。
重い荷物を積んだって軽快に走ってくれることだろう。売れる予感しかありません。
ということで私も早速仮予約した。
正式受注前なので口約束に留まるものの、おそらくウェイティングリスト最上位です。何を隠そう、リタイアしたらどこかの島にしばらく隠居しようと考えている。そこの移動手段として考えたら電気軽商用車がベスト。
小屋に太陽光パネルなどを付けることでエネルギーの自給自足ができてしまう。
皆さんもホンダの電気軽商用車を考えているなら、早めに仮予約しておくことを薦めておく。すぐ納期1年以上になっちゃうと予想しておく。
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