「やや非力」が最大の魅力!? 遅くても今あえて乗りたい中古のスポーツカー9選

「やや非力」が最大の魅力!? 遅くても今あえて乗りたい中古のスポーツカー9選

 大馬力を持て余すより、ちょっと非力で小さなクルマをオトナの余裕で操りたい!! という達観したスキモノのための中古スポーツカーを選んでみた!

※本稿は2023年1月のものです
文/伊達軍曹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年2月10日号

■クルマは「やや非力」なほうが逆に楽しめる!

トヨタ セリカGT-Four(ST205)。WRCで戦ったグループA車両の市販版。この世代のセリカはWRCではあまり結果を残せなかったが、そういった部分も含めて長く愛したくなる一台
トヨタ セリカGT-Four(ST205)。WRCで戦ったグループA車両の市販版。この世代のセリカはWRCではあまり結果を残せなかったが、そういった部分も含めて長く愛したくなる一台

 「280ps自主規制」なんてフレーズが懐かしすぎるほど、近年の国産スポーツカーの最高出力は300psを軽く超えてきている。また輸入スーパーカーの世界では700ps、800psがもはや当たり前になった。

 しかし、そんな馬鹿力があったところで、日本にはそれを解放できる場所などないし、そもそも高齢となった自分が、その有り余るほどの馬鹿力を安全に制御できるとはまったく思えない。

 だからこそ「中古のスポーツカー」が魅力的な選択肢となるのだ。

スバル インプレッサWRX(初代)。新車時はそれなりのサイズに見えたが、今となっては極めてコンパクト。メンテが大変だが、老後の楽しみとして直しながら乗りたい
スバル インプレッサWRX(初代)。新車時はそれなりのサイズに見えたが、今となっては極めてコンパクト。メンテが大変だが、老後の楽しみとして直しながら乗りたい

 ひと昔かふた昔前のスポーツカー/スポーティカーは、今乗るとハッキリ言って遅い。いや「遅い」というのは言いすぎかもしれないが、決して馬鹿っ速くはない。

 過日、20代の頃に新車の広報車を運転し、そのパワフルさに感動を覚えたST205型トヨタ セリカGT-Fourの中古車を運転する機会があった。その際、ある程度道が空いてさえいればどこでもアクセル全開にできてしまうほど「ある意味非力」であることに、驚くと同時に、ニンマリともしてしまった。

 そうそう。クルマのパワーなんていうものは、このくらいで全然充分だし、このくらいのほうがむしろ楽しめるものなのだ。

ポルシェ ボクスター(初代)。初期の2.5Lはさすがに古いので、後期2.7Lか3.2LボクスターSのなかから吟味したい
ポルシェ ボクスター(初代)。初期の2.5Lはさすがに古いので、後期2.7Lか3.2LボクスターSのなかから吟味したい

 そして中古のスポーツカー/スポーティカーは、時代ゆえにボディサイズも小さい。現代のクルマだと、例えばヤリスクロスでさえ全幅1765mmもあるわけだが、上のGC8(初代スバル インプレッサWRX)なんて220psからの出力なのに全幅1690mmですよ奥さん! 一瞬「……軽自動車か?」なんて思いましたよ!

 踏んでも馬鹿っ速くはなく、かつボディも小ぶりである場合がほとんどとなる、中古のスポーツカーまたはスポーティカー。だからこそ、少なくとも60代が終わる頃くらいまでは(地道にメンテしながら)楽しみ続けることができるはずなのだ。

【画像ギャラリー】小さくて非力だからこそ楽しいし燃えるんだ!! あえて乗りたい「やや非力」なスポーツカー(30枚)画像ギャラリー

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