2022年7月に発売された日産 新型エクストレイル。先代までのタフなイメージに上質な印象がプラスされた新型は、国内初採用となるVCターボとe-POWERの組み合わせによる走行性能の高さも相まって高い評価を得ている。
そんな新型エクストレイルの進化度は先代型と比較するとどれほどのものなのか? 自動車評論家が厳しくチェック!!
※本稿は2023年1月のものです
文/ベストカー編集部、国沢光宏、松田秀士、写真/ベストカー編集部、日産
初出:『ベストカー』2023年2月26日号
※各採点簿は先代を100とした場合の進化度数
■e-POWERのみとなった新型エクストレイルの進化度は?
エクストレイルのDNA、「タフギア感」はそのままにより上質さを感じさせる現行車。1.5LのVC(可変圧縮比)ターボ+e-POWERを搭載したパワートレーンに加え、2モーター4WDのe-4ORCE搭載など、走りだすと先代との違いが明らかにわかるほど進化。
■国沢光宏氏の評価は?
先代エクストレイル、中村史郎さん率いる当時のデザインチームは基本的に時代の流れに乗れてなかったと思う。初代リーフが典型例。アルフォンソさんがチーフになった今の日産のデザイン、素晴らしい。
第2世代のパワフルなe-POWERも、素敵なステアリングフィールをもたらすラックアシストタイプのパワステ採用のシャシーも、現行モデルは車格感を2ランクほど上げている。その分、高価になったが……。現行エクストレイルの下に初代エクストレイルのような価格コンシャスSUVを開発すればいいと思う。
●国沢光弘氏の採点簿
・エクステリアデザイン:150
・インテリアの質感:150
・先進的テクノロジー度:150
・パワートレーンの評価:150
・操縦性能の評価:180
・乗り心地の評価:150
・コストパフォーマンス:120
・総合進化度:150
■松田秀士氏の評価は?
可変圧縮のVCターボエンジンを採用したe-POWERはモーターパワーもアップし、走りに余裕がある。特に停止時からの加速はスムーズで、極低速域でのアクセルコントロールもいい。さらにモーター走行時の室内静粛性が高い。つまり、ロードノイズなどが少なく、ボディの遮音レベルが上がっている。
またエンジン作動時の音質も心地いい。締まったサスなのに乗り心地がよく、ハンドリングも応答性、切り足し追従ともに進化。e-4ORCEの前後モーターパワーバランス、特にリアモーターのトルクが高くなり、四駆らしい走りだ。
●松田秀士氏の採点簿
・エクステリアデザイン:110
・インテリアの質感:130
・先進的テクノロジー度:140
・パワートレーンの評価:135
・操縦性能の評価:130
・乗り心地の評価:140
・コストパフォーマンス:120
・総合進化度:135
●日産 エクストレイル主要諸元(G e-4ORCE)
・全長×全幅×全高:4660×1840×1720mm
・ホイールベース:2705mm
・車重:1880kg
・エンジン:直3、1.5Lターボ+モーター
・エンジン出力/トルク:144ps/25.5kgm
・モーター出力/トルク:F204、R136ps/F33.7、R19.9kgm
・価格:449万9000円(価格帯:319万8800~449万9000円)
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