あなたは洗車機を利用しているだろうか。「キズが付くから」とか「しっかり洗えないから」と敬遠しているようならちょっと待て。現代の洗車機はそんな問題を解決すべく、大進化を遂げているのだ。ここでは、洗車機をこよなく愛するマニアに、絶対おすすめできる洗車機を5つあげてもらった。洗車機沼へようこそ!
文/洗車機まにあっくす、写真/洗車機まにあっくす、Adobestock(トビラ画像=xiaosan@Adobestock)
■そもそも洗車機ってどこが作ってんの?
給油で立ち寄ったガソリンスタンドで見かける洗車機。最近はガソリンスタンドやコイン洗車場の他、コインランドリーやホームセンター等にも設置されるケースが増えている。現在日本で活躍している洗車機だが、下記のメーカーが製造し販売した物が占めている。
・ビユーテー株式会社(タケウチテクノ株式会社)
洗車機のメーカーといえば、名古屋市港区にあるこの会社を思い浮べる人が多いと思われる。日本で最初に洗車機の製造と販売を開始した企業である。
現在は洗車機開発と製造をタケウチテクノ株式会社、販売とサービスはビユーテー株式会社が担当している。平成6年に不織布製のロール状ブラシを最初に取り入れたメーカーである。和名を取り入れた機種名の洗車機で有名だ。
・株式会社ダイフク
大阪市に本社を置く洗車機メーカー。本業はマテリアルハンドリングや自動車生産ラインといった物を動かす、物を運ぶ機械で、それらで得た技術が洗車機に流用されている。
現在主流の洗車機での使用水量を削減する節水技術のパイオニアでもある。本業から得た技術による、ローラーコンベアで車を運搬しながら洗車するドライブスルー洗車機の製造と販売、ブラシを分割することでもリヤミラー等を装備するクルマでの洗い残しを解消するなど、独自技術で独特な洗車機を世に出す、今一番注目の洗車機メーカーだ。
・エムケー精工株式会社
長野県にあるメーカーで、意外にも一般人に身近な存在かも知れない。本業のひとつとして、家庭用のパン焼き機や餅つき機を製造、販売しているからだ。
洗車機の製造は後発であったが技術力は高く、現在の洗車機には必須といえる車形装備品を自動で認識する多軸センサー搭載の洗車機を初めて登場させた。そのセンサー技術はさらに向上し、同社の新型洗車機の最高峰モデルでは、ワンボックス車のアンダーミラーやリヤミラーの装着位置の左右まで認識が可能である。洗車機で初めてガラス系コーティングを取り入れたのもエムケーだ。
■見つけたら絶対使え! 洗車機マニア推薦の最新型ドライブスルー洗車機5選
ここで現在各洗車機メーカーが発売している最新型ドライブスルー洗車機を紹介する。日頃ドライブスルー洗車機を利用するドライバーには、見つけ次第ぜひとも使ってほしい洗車機だ。
・MIYABI:雅(ビユーテー株式会社)
洗車機で一番有名なビユーテーの主力ドライブスルー洗車機がMIYABI(雅)だ。高品質な最新型ガラス系コーティング「アライガーコート」がおすすめの洗車メニュー。付加メニューの高圧や泡洗浄を追加、選択することでコーティングの効果はさらに向上する。ブラシの動作もスムーズ、洗車メニューも多彩で、誰にでもおすすめ出来る洗車機である。
・ツインフェクト・リーシア(株式会社ダイフク)
ダイフク製のドライブスルー洗車でまず紹介するのがリーシア。この洗車機の特徴は、洗浄と乾燥を同時に行う片道での洗車に対応するために、洗車機本体が洗浄部と乾燥部で大きく分離する構造だ。
洗浄部と乾燥部が大きく分離することで、洗浄部の飛水に影響されることなく、乾燥が可能である(洗浄部が洗浄を終えて車両後端部で待機すると、乾燥部分が乾燥を始めて洗浄部を追うように動く)。このリーシアの丸みをおびたデザインはマルーナフォルムと名付けられ、洗車機では珍しくグッドデザイン賞を受賞している。
・トレウス(株式会社ダイフク)
もう1台、ダイフク製の洗車機を紹介しよう。トレウスは、同じドライブスルー洗車機でも上記のツインフェクト・リーシアとは大きな違いがある。スペースが狭くて洗車機の行程が限られる場所でもドライブスルー洗車が可能な、1.5往復型ドライブスルー洗車機なのだ。1往復のブラシ洗浄を終えてから片道の乾燥が入る1.5往復での工程が基本なので、仕上がりは丁寧である。
リーシアとトレウスに共通して言えることは、誰にでも使いやすく設計されていることだ。洗車機土間には夜間でも進入しやすいように反射板を使ったマーカーが設置され、クルマの偏り進入による洗車機との接触事故を防ぐ洗車機内側の安全装置も見やすく大型化された。純正受付機はクレジットカードや電子マネーも使用可能となっている。
ただし高品質な新型ガラス系コーティングのプロストコートや、リヤスポイラー裏側の洗い残しを解消する傾斜・分割型サイドブラシのダブルアクションI.B.Sは、洗車機へのオプション装備になるので、実施出来る設置店は限られる。いっぽう高圧洗浄やガラス系コーティングのクラスコートサラ、ハイブリットポリマーのビーナスガードは洗車機に標準で搭載されている。ドライバーは多彩な洗車メニューやトッピングから、自身のニーズに合わせたメニューが選べる洗車機だ
・プレシス/プレシスG(エムケー精工株式会社)
片道で洗浄と乾燥同時に行うワンウェイドライブスルー洗車機。ただしダイフクのリーシアと異なり、洗浄部と乾燥部が一体型である。洗浄部と乾燥部の間には飛水防止の昇降式シャッターがあるので、洗車機本体は後述するレグロス2台分の長さがある。
・レグロス/レグロスG(エムケー精工株式会社)
こちらもエムケー製だが、一往復のブラシ洗浄を終えてから片道の乾燥が入る1.5往復型ドライブスルー洗車機。プレシスとは乾燥装置のトップノズルも異なっている。レグロスには、トップノズル本体の左右横にキャノンブローと呼ぶ補助的な筒形トップノズルが搭載されている点が特徴だ。これは車体側面部に効果が期待できる機構である。
プレシスとレグロスで共通なのは、最新型の高品質ガラス系コーティングであるティアラコートロイヤル、およびガラス系コーティングのティアラコートプレミアムの搭載が洗車機のオプションとなるため、実施出来る店舗が限られること。しかし車形認識センサーの技術はピカイチなので、クルマを選ばない洗車機だといえる。
もうひとつ、このプレシスとレグロスには専用色のシルバーと洗車機外装上部にLEDグラフィックディスプレイを搭載したモデルが存在する。プレシスGとレグロスGだ。LEDグラフィックディスプレイには多彩なメッセージが表示され、進入時の案内や洗車中には洗車工程の説明が表示される。混雑時の洗車待ちも楽しく感じる洗車機だ。
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