充電といえば電気自動車を真っ先に思い浮かべるが、じつはPHEVもこの充電の存在がかなりデカい。航続距離が伸びるうえ、燃費だって向上。さらにアウトドアはもとより災害時にも非常用電源としてクルマが大活躍するのだ。と聞くものの、使うと生活はどう変わるのか!? これ読めば購入候補に挙がるハズだ!!
文:鈴木直也/写真:茂呂幸正
■過渡期の今こそPHEVは最適解!? そのワケとは
電動化シフトが進む昨今、メディアでは「自動車史上最大の変革期」なんて見出しをよく見かける。その影響を受けるのはクルマを造る側だけではなく、買う側のわれわれ消費者も同じ。クルマ購入の選択に、これまでとは違う知識や視点が必要になりつつある。
おまけに、コロナによるサプライチェーンの混乱や半導体不足によって、最近の新車はどんどん納期が延びて、受注停止など「欲しくても買えない」現象まで発生。マジな話、史上最高にクルマの購入が難しい時代がきたといっても過言ではない。
さて、そういう予測不可能な時代にどう対処すべきかだが、やっぱり基本となるセオリーはリスクの分散化だ。
投資の世界に「ぜんぶの卵を一つのカゴに入れるな」という格言があるけど、これぞリスク管理の王道。今こそ、クルマ選びにもこの格言を応用すべきだと強く思う。
で、ここからはぼくの個人的な意見なんだけど、内燃機関から電動車への移行がテーマなら「とりあえずは両方使えるようにしとけばいいのでは?」とシンプルに考えてはどうだろう。
内燃機関はエネルギー効率を高めることに邁進し、その限界を超えるためにハイブリッドという技術が生まれたのはみなさんご存知のとおり。
そして、ハイブリッド車のバッテリー搭載量を増やし、モーター駆動によるEV走行距離を伸ばしたPHEVが、最近じわじわとシェアを伸ばしている。
■EV一辺倒はリスク高!! だからこそPHEVを
PHEVはモーターで走っている時はBEVそのものだから走行時CO2排出ゼロ。無理な大ジャンプをしないでステップバイステップでカーボンニュートラルを目指す戦略というわけだ。
もちろん、世の中には「そんなまだるっこしいことやってないで、なる早で全部BEVにすべし」という意見があるのは承知している。でも、それはぼくに言わせると「ぜんぶの卵を一つのカゴに入れる」ハイリスク戦略そのもの。
BEVにチップを全部賭ける戦略はクルマ業界だけでは解決できない問題が多すぎて、なにか一つ(例えばレアース資源の調達)予想が狂っただけで、全部の計画が練り直しになる危険をはらんでいる。
つい最近も、EU理事会で2035年内燃機関禁止法案の採択が延期されたけど、これなんか予測不能リスクの典型。最重要法案がこんな風にコロコロ変わるようじゃ、とてもじゃないけどBEVに投資を集中するなんて無理な話だ。
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