ホンダの顔とも言えるフィットだが月の販売台数平均はなんと4761台。コンパクトで燃費もいいのにこんなに少ないのはなんで!? そこにはホンダのブランドイメージ大きく影響していた。
※本稿は2023年4月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/HONDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年5月26日号
■こんなクルマ&発売後の概況
室内の広さをはじめ、バランスのとれたコンパクトカー。しかし、売れ筋のコンパクトカテゴリーで、“ホンダの顔”なのに、この数字は寂しすぎる。設計が古いフリードが6319台(プラス含む)で、それより低いとは! ……渡辺陽一郎さん、このフィットのテコ入れ策は何でしょう。秘策はありますか?
■このクルマのテコ入れ策
売れない理由の筆頭はフロントマスクだ。ヘッドランプ周辺の仕上げがいま一歩で、RSとクロスター以外はグリルが薄いから、ますます馴染みにくい。ヴェゼルに近い形状に変更するといいと思う。
価格は機能のわりに安いが、1Lエンジンを用意するライバルのヤリスに比べると価格帯が高い。ベーシックを使って、割安な特別仕様車を開発する。話題作りではタイプRも欲しい。シビックなどと同様の1.5Lターボに、6速MTを組み合わせる。価格はe:HEV・RSよりも若干高い250万円程度にしたい。
宣伝も大切だ。今のホンダのブランドイメージは、N-BOXのヒットによって「小さくて背の高い実用車メーカー」になった。そのため国内販売では、設計の古いフリードが、N-BOXに続く2番目の人気車。イカンでしょう。フィットのよさをしっかりと宣伝することが大切だ!(渡辺陽一郎)
●ホンダ フィット(e:HEV HOME/FF)主要諸元
・全長×全幅×全高:3995×1695×1540mm
・パワーユニット:直4、1.5L(106ps/13.0kgm)+モーター(123ps/25.8kgm)
・WLTCモード燃費:29.0km/L
・価格:159万2800~266万4200円
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