日本車で現在新車販売されているオープンカーといえば、マツダ ロードスターやホンダ S660など2シーターモデルのみ。
古くはシルビアヴァリエッタやシティカブリオレ、最近ではレクサス ICのコンバーチブルなどもあったものの、現在4人乗りの4シーターオープンカーはない。
一方、輸入車ではBMWやメルセデスベンツに4シーターオープンがあるものの、軒並み600万円オーバーの高額車ばかり。オープンエアの楽しさと実用性を兼ね備えた4シーターオープンを買うなら中古車が第一の選択肢だろう。
そこで、今回は中古4シーターオープンを紹介。セダンベースからハッチバックベースまでサイズも多彩で実用性充分。値段も手頃な6台をみていこう。
文:伊達軍曹
写真:編集部、FCA、BMW、NISSAN、VW
ベストカー 2019年4月26日号
(※中古車情報は掲載時のものです)
レクサス IS 250C/2009-2014年
初代IS250をベースにした4座オープン。
ルーフは電動開閉式メタルトップで、開閉時間は20秒。普通の屋根付き初代ISの中古車だと“今さら感”が強いが、コンバーチブルであるというだけで印象は180度変わり、「ちょっと古い車を長く大事にしている」ようにも見えてくる。
中古車の流通量もこの種の車としてはそこそこ豊富で、相場はおおむね120万〜360万円。今さらこの車に360万円(総額だと約400万円)も出す意義は見出しにくいため、車両200万円前後で程よく良コンディションな一台を探すのが得策だろう。
このモデルの場合、電動開閉ルーフの故障頻度は低く、雨漏りが発生している中古車も少ない。だが、内装がボロいとすべてが台無しな車なので、インテリアの美観にはこだわりたい。
BMWミニ コンバーチブル/2009-2016年
セレブに見える云々はさておき、ポップなイメージと活発な走りを求めるならミニのコンバーチブルでいきたい。
ミニコンバーチブルには都合3世代が存在し、中古車としてちょうどいい狙い目なのは2009年から2016年にかけて販売された2代目。
新開発の1.6Lエンジンは初代以上に上質なフィールで、ボディ剛性も大幅に向上した。
1.6L自然吸気の「クーパー」にするか、それとも1.6Lターボの「クーパーS」を選ぶかは難しいところだが、基本的には自然吸気でも動力性能は充分であり、そもそも4座オープンというのはカッ飛ぶための車ではないので、必ずしもクーパーSにこだわる必要はない。
流通量も豊富なので、ボディカラーやストライプなどを含む細部まで吟味しながら探したい、おしゃれさんのための中古4座オープンだ。
BMW 1シリーズカブリオレ/2008-2014年
後輪駆動(FR)レイアウトの初代BMW 1シリーズ後期型をベースに作られた4シーターオープン。
エンジンは最高出力156psの2L直列4気筒で、ルーフは約22秒で開閉する電動ソフトトップを採用する。
もともとコンパクトな車なので盛大なセレブ感はないが、「大邸宅に住む奥様あるいはお嬢様用のサードカー」には見える。
新車時の車両価格430万円以上、総額で考えると500万円以上級の4座オープンカーだったが、その中古車相場は今や80万円ぐらいから。走行3万km台までの個体に絞ったとしても、車両価格90万円あたりから探すことができる。
これまたソフトトップ部分の故障が特に多い車ではないので、購入時は中古車としての一般的部分(内外装やエンジン、足回りの状態など)を確認すればおおむねOKだ。
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