9月14日、18年ぶりのリーグ優勝を勝ち取った阪神タイガース。ファンが待ちわびていた「アレ」(優勝)、しかも地元甲子園球場で読売ジャイアンツを迎えての「マジック1」ということで、大阪ミナミ一帯は異様なまでの阪神タイガース熱に包まれた。それだけに、不測の事態に備えるため、雑踏警備対策として大阪府警は多数の人員を投入して厳戒態勢の警備を実施した。大いに沸いた9月14日のミナミの様子を見てみよう!
文・写真/有村拓真
「アレ」対策で御堂筋は警察車両で埋め尽くされた
「アレ」に向けての王手、マジック1で甲子園でのナイトゲームを前にした9月14日15時頃、大阪市内の中心部キタとミナミを結ぶ大動脈である御堂筋の心斎橋~道頓堀周辺にかけて機動隊などの警察車両が続々と集結した。「アレ」の可能性がほぼ確定したためである。
御堂筋は一方通行の道路で側道を含め6車線(場所により8車線)もある道路だが、今年の5月中旬より大阪万博などを見据えて側道の車線を潰して歩行者空間化を行うための本格的な工事が始まった。これによってミナミ界隈も自動車が通る車線が絞られてしまったのだ。それに加え今回の「アレ」による人出、騒ぎへの対策として心斎橋からなんばにかけての約1㎞にかけて、路肩より1車線に警察車両が駐車したため、普段から混雑する御堂筋ではいつも以上に大きな渋滞が発生していた。
その警察車両の台数は筆者が確認できただけでも30台程度で、さらに別の場所などでの展開や、走行しながら警戒する車両を合わせると60台以上の車両が今回の雑踏警備対策として投入されたのである。
交通機動隊の覆面パトカーも御堂筋に集結した!
基本的にはその多くが機動隊バスなどの人員輸送車だったのだが、騒ぎに便乗した暴走族などによる暴走行為を取り締まるための交通機動隊や交通指導課暴走族対策室の覆面パトカーなども展開していた。
警察官の人員も約1300名が投入されており、おなじみの存在となったDJポリスも道頓堀周辺の交差点に複数展開し、歩行者などへ注意喚起を熱心に行っていた。しかしながらそこは大阪である。歩行者や自転車、車のドライバーや同乗者などから警察官らに対しての罵詈雑言がそこここで飛び交っていた。
グリコの看板などでおなじみの戎橋(えびすばし)は多数の警察官が橋の両サイドに立ち橋から川へ飛び込ませなうようにする徹底した警備が行われていた。周辺の歩道などでもファン同士のいざこざが発生しないように警察官らが周囲に視線を送っていた。
警備自体はさながらサミットでも開催しているかのような規模に、大阪府警の本気が感じられた警備となった。すべては集まった民間人の安全安心のためである。
次は阪神の「ソレ」(日本一)でミナミが今回以上に沸くかもしれないが、節度ある行動を心がけたい。
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