VWの大ヒットSUVであるティグアンが3代目に進化した。はたしてどう変わったのか。詳細をお伝えしよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/フォルクスワーゲン
■電動モデルに近づいたエクステリア。Cd値は0.28
9月19日、フォルクスワーゲンが本国ドイツで3代目ティグアンを発表した。2代目の登場が2015年だから8年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
ベースとなるプラットフォームはゴルフや先月登場した新型パサートも採用するMQB evo。ボディサイズについては細かい数値が公開されていないが、全長が約3cm伸びた以外はほぼ現行モデル並みとアナウンスされている。伸びた全長は荷室拡大に寄与しており、現行より37L広い652Lを達成している。
フロントマスクは、電動モデルであるID.4やID.3に寄せた印象があり、先代モデルのスクエアなイメージから精悍さを強調したものへと変化した。ヘッドランプにはティグアンとしては初となるIQマトリクスヘッドライトを装備する。
リアに向かって絞り込まれるウインドウエリアは空力を意識したものだろう。実際Cd値は先代の0.33から0.28へと大きく向上している。
インテリアはこれまでのクリーンさを受け継ぎつつ、最新のデジタル環境を組み込んだ。ダッシュボード全体の上下の厚みが増し、センターには最大で15インチのインフォテインメントスクリーンが鎮座する。シフトレバーは消滅し、コラム式のレバー+パドルシフトとなった。
アンビエントライトの発光部位も増えた。ストライプがシートを取り囲むだけでなく、助手席前やドアトリムなどにドット状の模様が入り、こちらも発光する。センターコンソールにあるロータリースイッチは上面がLEDとなっており、操作系をアイコンで表示してユーザビリティを高めている。
■1.5Lプラグイン・ハイブリッドは100kmのEV走行が可能
シートには、新しいエルゴアクティブプラスシートを採用。空気圧がランバー調整やマッサージを行い、長距離ドライブの疲労を和らげてくれる。特定の外気温でシートベンチレーターやシートヒーターが作動するよう設定することもできる。
多様なパワートレインを想定するMQB evoのおかげで、搭載するエンジンは4種類から選べる。ターボディーゼルにターボガソリン、マイルド・ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッドというラインナップは新型パサートに準じるとみていいだろう。ガソリンとディーゼルが2L、ハイブリッド系は1.5Lガソリンがベースだ。
プラグイン・ハイブリッドには19.7kWhのバッテリーが組み合わされ、100kmのEVモード走行が可能。新型パサートでは204psと272psという仕様があるが、これはティグアンも同様と思われる。
SUVだけに走行性能も気になるが、シーンに応じて走行モードが変えられるアダプティブシャシーコントロールDCCに加えて、2バルブ式ショックアブソーバーを備えたDCC Proが追加された。
さらにゴルフが採用するビークルダイナミクスマネージャーも採用、デフロック機構とショックアブソーバーを統合制御することで、ハンドリングをより味わうことができる。
日本仕様がどんなものになるかは未定だが、導入をそれほど待たされることはないだろう。来年春~夏には日本の道を走り始めると予想しておく。
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