街中をクルマで走れば必ず目にすることになる道路のセンターライン。実線や破線、二重線になっているものなどさまざまな種類があることはご存じかと思うが、アナタ、その線の意味きちんと説明できますか……?
文/井澤利昭、写真/写真AC
【画像ギャラリー】道路のセンターラインの種類と意味をおさらいしよう(9枚)画像ギャラリー知っておきたいセンターラインの意味。その種類は大きく分けて3つある

5.5m以上の幅がある道路の中央を示し、対向する車線の進行方向を分けるために道路上にペイントされた「中央線」がセンターラインだ。
運転免許証を持つドライバーやライダーであればその意味は誰もが知っているはずだが、教習所を出たばかりの若かりし頃はちゃんと覚えていたものの、運転に慣れるにつれてあまり意識しなくなってしまった……、なんて人もいるのではないだろうか?
センターラインには白と黄色の2色があり、そのうち白いラインには実線と破線があるため、大きく分けて合計3種類があることになる。
このうち「白い破線」は、前走車を追い越す場合や路上に停まっているクルマなどを避ける際、センターラインの右側にまではみ出して走ることが許されているセンターライン。この「白い破線」は、片側の車線の幅が6m未満という比較的狭い道に引かれていることが多い。
いっぽう同じ白いセンターラインでも「実線」の場合は、対向車線へはみ出しての走行が原則として許されていない。
駐車車両などの障害物がある場合でも対向車線へのはみ出しはできないが、「白い実線」は車線の幅が6m以上ある広い道にしか引かれていないため、よほどのことがないかぎり、通行には問題はないはず。
ちなみに車線からはみ出しさえしなければ、前走車を追い越すことも許されている。
同じ実線であっても色が異なる「黄色い実線」は、追い越しのためのはみ出しが禁止となっている道路を示すセンターライン。
「白い実線」と異なるのは、停車中の路線バスや駐車車両、工事などによる障害物などを避ける場合は、対向車線にはみ出すことが許されている点だ。
こちらもはみ出しさえしなければ追い越しも許されているが、狭い道に引かれることが多いため、「黄色い実線」での前走車の追い越しは、現実的にはできないと思っていたほうがいいだろう。
なお、追い越し禁止区間での違反で取り締まりを受けた場合は、普通車で反則金9000円、違反点数も2点というなかなか厳しい罰則が待ち受けているので注意したい。
ややこしい!? 二重線や三重線になっているセンターラインの意味は?

道路に引かれたセンターラインのなかには、黄色の実線と白い破線が平行に並ぶように引かれた二重線や、三重線になっているところもある。
まず、黄色の実線と白の破線が一緒に引かれた二重線のセンターラインの場合は、自分が走っている側の車線と対向車が走る車線それぞれで意味合いが違ってくるので気をつけよう。
先ほども説明したとおり、黄色の実線ははみ出し禁止、白の破線ははみ出し可であることから、2本あるうち自分から見て近い左側のセンターラインが黄色であれば、こちら側は障害物を避ける場合以外の車線をはみ出しはできないが、白の破線側である対向車は車線をはみ出しての追い越しが許されているということだ。
いっぽう、白い破線や実線の両側に黄色の実線が引かれている三重線のセンターラインがある道路は、どちらの車線も追い越しによる対向車線へのはみ出しが禁止されている区間。
意味合いとしては黄色と実線とまったく同じなのだが、より注意を喚起する目的があり、見通しが悪く対向車同士の事故が多い山間部の道路などに引かれていることが多い。
これと同じ意味を持つのが白い実線の二重になっているセンターラインだ。こちらも1本だけの場合と同じく、原則として対向車へのはみ出しを禁ずることを示すものだが、二重線とすることでより強くドライバーに注意を促している。









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