丸目にすりゃ流行る!! とすら思えてくる昨今のクルマたち。ハスラーにランクル250に70だってそうだ。でも2代目インプレッサはさほどであった気が。ありゃ一体なんで!?
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■ランクルにジムニーだけじゃない!! N-BOXだって丸!!
小型で省スペースかつ圧倒的な明るさを実現することができるLED。
ヘッドライトに採用されるようになってからは、今まで以上に個性的な形状をしたヘッドライトを採用する車種が増えている。
ただその一方で、一部の車種についてはあえてレトロな丸型のヘッドライトを採用し、こちらはこちらで一定の人気を得ているのが現状だ。
特に今でも長納期が続いているジムニー/ジムニーシエラや先日発表されたランドクルーザー250。
そして日本でも復活することがアナウンスされたランドクルーザー70など、SUVを中心に採用されている。
それだけでなく、ワゴンRスマイルや先日発表された新型N-BOXといった軽自動車や、初代モデルをオマージュしたというRZ34型のフェアレディZも変則的ではあるが丸型ヘッドライトを採用したモデルと言っていいだろう。
このように幅広い車種に採用され、人気を集めている丸型ヘッドライト車。
だが、実は丸型ヘッドライトで登場するや否や、賛否両論……というか否定的な意見が多かった悲運のモデルが存在している。それが2代目インプレッサだ。
■2代目インプはポルシェになりたかった? 歴史が衝撃だぜ
2000年8月に2代目へとフルモデルチェンジを果たしたインプレッサは、初代と同じくセダンとスポーツワゴンの2種類のボディをラインアップ。
スバルのアイデンティティのひとつでもある水平対向エンジンを搭載したスポーティなモデルとしてリリースされた。
基本的なスタイルは好評を集めた初代モデルを踏襲していたが、フロントマスクだけは先代とは異なり丸型のヘッドライトが採用。
可愛らしいようなとぼけたようななんとも個性的なものとなっていたのだ。
もしインプレッサが実用一辺倒のセダンとワゴンであったならば、丸型ヘッドライトもそこまで否定的な意見も集めなかったかもしれない。
だが、当時のインプレッサにはSTIを頂点とする硬派なスポーツモデルという側面もあったため、ファニーなフロントマスクには否定的な意見が集まってしまったというワケだ。
ちなみに当初は当時のポルシェ911(996型)のようにスラントさせ、空気抵抗を減らしつつラリーなどでの視界確保を狙う予定であった。
だがフロントエンジン故の空間確保や整備性を重視した結果、、ポルシェ911とは異なるイメージのフロントマスクになってしまったというのが実のところなんだとか。
その後、ポルシェ911は997型でインプレッサが狙ったであろう丸型ヘッドライトをスラントさせたスタイルになったのは、どちらも水平対向エンジンを搭載するだけに何か因縁めいたものを感じてしまう。
結局インプレッサは2002年11月に実施されたマイナーチェンジのタイミングでフロントマスクのデザインが大幅に改良。
通称“涙目”と呼ばれる形状になったが、2005年6月には再びフロントマスクのデザインが一新され、“鷹目”と呼ばれるスプレッドウィングスグリルを採用したものへ改められられている。
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