トヨタが公開したコンセプトモデル「EPU」。ぱっと見はハイラックスのように見えるが、実はこれハイラックスの後継ではないという。どう見てもハイラックスなのだが、その心意気はいかに!? そしてすでにEVのハイラックスが存在したってマジなの?
文:ベストカーWeb編集部/写真:編集部、TOYOTA
■電動ピックアップトラックへの挑戦
トヨタがジャパンモビリティショーに出展した電動ピックアップ「EPU」。堂々たるデザインはハイラックスのようにも見える。
開発を担当したトヨタ自動車の高橋司さんに話を聞いてみた。
「これはハイラックスの電動モデルという方向性とはちょっと違います。あくまでもピックアップの電動モデルのコンセプトで、BEVの可能性を広げるモデルとなります」。
根掘り葉掘り聞いてみたのだが、これはハイラックスの未来というわけではなく、多様な可能性を秘めたコンセプトモデルのようだ。
ちなみに横に展示されているランドクルーザーSeにはランクルの車名がついているが、このクルマには「EPU」という名称しかない。そこからもコンセプトモデルへ求めるヴィジョンの差が分かる。
またあまり知られていない事実だがすでにオーストラリアでは2023年10月にハイラックスのBEV試作車が発表されている。市販前提ではないものの、明らかに作り込まれたその姿はEPUとの関連性を考えるな、というのが難しいだろう。
■展示からわかるオフロードへの本気
このEPUはよく見るとあくまでもオフロード寄りの設計というのがわかる。フロントバンパー下のアンダーガードや、樹脂のリアバンパーなどその設計はすぐにでも悪路に出かけられそうな存在だ。
タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーAT IIIで、サイズは245/60R20とビッグサイズ。ランクル250も含めてトーヨータイヤはサイドウォールのデザインを専用に仕立てるなど、クルマ自体のオフロード感を演出するとしてはピッタリな存在だ。
リアのベッド(荷台)も広く取られており、実用性も充分。このあたりは北米も含めて世界中でピックアップを売ってきたトヨタの真骨頂だろう。最後に高橋さんにBEVとしてオフロード車を作る難しさを聞いてみた。
「やはり水深のある場所へのアプローチ、そして凹凸などへの耐衝撃性が大きいと思います。もちろんEPUも含めてチャレンジなのでこのあたりは課題を克服していきたいと思います」。
ハイラックスではないかもしれないが、話を聞く限り「ちょっとリアル」なコンセプトカーのように聞こえた。電動ピックアップ、ぜひ乗ってみたい!!
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