2023年10月25日、東京ビッグサイトで開催されている「ジャパンモビリティショー2023」三菱ブースにて記者会見が実施され、新型デリカD:5のコンセプトモデルと思われる「MITSUBISHI D:X Concept(ミツビシ ディーエックス コンセプト)」を世界初公開した。以下、発表情報と現場で取材した内容をお届けしたい。
文/ベストカーWeb、画像/三菱自動車、ベストカーWeb
■「異形」に機能的な理由があるところも三菱らしい
「三菱らしさ」を、三菱自動車が取り戻すべくアクセルを踏んでいる。
アウトランダーPHEVからeKクロスEV、デリカミニの発表と、タフで先進的で武骨なイメージをまとった「三菱らしいモデル」のラインアップを着々と積み上げている三菱が、ジャパンモビリティショーで「デリカ」の名前を冠したコンセプトカーを発表したのだから、これが興奮しないわけがない。
特にフロントマスクのデザインは「まだまだコンセプトモデルだなあ」というイメージが先行するものの、思い起こせば現行デリカD:5(2007年発売)が初めて世の中にお披露目されたとき(2005年)も、「こんなの無理に決まっている」と反応したものだった。
しかしデリカD:5は「あの先進的なイメージ」を色濃く残したまま発売。つまりこの「MITSUBISHI D:X Concept(ミツビシ ディーエックス コンセプト)」も、イメージを踏襲したかたちで市販型が登場する…と考えられる。
さらにこのモデルのパワーユニットが発表された際に、記者席はにわかにザワついた。今回のジャパンモビリティショー、どのブースも「BEV」がずらっと並ぶなかで、このデリカD:Xコンセプトはプラグインハイブリッド(PHEV)を搭載している、と発表されたのだ。
今回は搭載されるユニットのスペックも、細かいボディサイズも発表されていないが、これは三菱自動車が(日産+ルノーとのアライアンスの中で)「アセアン地域とPHEVに強いメーカー」として独自のポジションを確立しており、今後もそれを堅持しつつ「三菱らしさ」をさらに強めていく、という宣言ともとれる。
この「デリカD:X」のデザインコンセプトは「絶対安全大空間 ✕ 絶対走破性」とのこと。公開された車内は3列シート6人乗りで、現行デリカD:5で好評な「環状骨格構造リブボーンフレーム」をさらに強化して採用したとのこと。
フロントウィンドウのさらに前面には幅広のモニターのようなシールドのような透明のパネルが設置されており、これが「シースルーボンネット」と呼ぶ仕組みで、運転席に座ったまま車両前面のすぐ下部を確認できるという優れもの。「異形」にもちゃんと機能的な理由があるところも三菱らしい。
もちろん「このまますぐ発売!」とはいかないだろうが(先日三菱自動車が発表した中期経営計画での「今後5年間にわたり投入する16車種」の中に、残念ながらこの「次期デリカD:5」らしきモデルは入っていない)、それでも三菱の姿勢や「新型デリカが目指している方向性」は充分に感じ取れるコンセプトモデルだった。
一部繰り返しになるが、現行デリカD:5のデビューは2007年。今年で丸13年を経過した。それでも三菱は新型(次期型)を開発している! 発売を心待ちにしております! 当サイトでは次期デリカの情報が入り次第、順次紹介してまいります。
【画像ギャラリー】見えたぞ新型デリカD:5!! 「三菱らしさ」に磨きをかけて、この路線で開発順調!!(55枚)画像ギャラリー
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