ついにボルボがミニバン市場に参入した。姿を現した「EM90」は、全長5.2mにもなるゴージャスな1台。アルヴェルはもちろん、レクサスLMにも迫るという豪華な内装はどれほどのものか。早速ディテールを紹介しよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/VOLVO Cars
■3.2mのホイールベースでシートスライド量も1100mm!
予告されていた通り、ボルボがプレミアム電動ミニバン「EM90」を公開した。新世代ボルボのフルエレクトリックモデルで、EX90、EX30に次ぐ3番目のモデルとなる。
まずはボディサイズだが、全長5206mm、全幅2024mm、全高1859mmという巨艦(※中国での届け出値)。アルファードと比べると541mm長く、174mm広いが、車高が76mm低いというプロポーション。ホイールベースも3205mmと破格で、車重は2760kgという重量級だ。
エクステリアは、先に発売された兄弟車、Zeekr009のコンポーネンツも使いながら、ボルボ流のスカンジナビアンデザインを融合させたもの。フロントマスクではT字を横にしたトールハンマー型ヘッドランプに開口部のないグリルを組み合わせ、フルエレクトリックであることを強調している。
テールランプにもトールハンマーデザインが用いられており、点灯時には個々のLEDがアニメーションするようだ。
後席のスライドドアを開けてインテリアをのぞいてみよう。ボルボはこのクルマを移動する快適なリビングルームかつ、愛する人たちとの生活空間を提供するMPV(多用途車)と位置付けており、そのルーツとしてボルボが1953年に発売した「デュエット」をダブらせている。
とはいえ、その作りはデュエットとは比較にならない上質なもの。ここでもZeekr009との共通性は見受けられるものの、3列6人が乗れるシートは清潔感と上質さにあふれている。
2列目シートはアルヴェルのエグゼクティブラウンジの雰囲気に近いが、7層構造でシート厚が120mmもある。
3.2mというロングホイールベースだけにスライド量もハンパではなく、なんと1100mmもの前後移動が可能だという(アルファードは480mm)。もちろんオットマンも備え、フルリクライニングが可能だ。
天井には前席頭上、および2列&3列目をカバーする2つのガラスルーフが備わる。その中間部分には格納式15.6インチのモニターもあり、各種インフォテインメントに対応している。
こうしたデバイスの操作はドアトリム部分にあるハプティクススイッチで行う。ドアトリムには小さなディスプレイも埋め込まれており、ウィジェット的な情報が表示できる。
さらにEM90には独自の空気浄化技術が搭載されており、社内の空気がクリーンに保たれる。PM2.5については95%を除去できるそうだ。オーディオはバウワース&ウィルキンス製で出力2460W、計21個のスピーカーから至福の3Dサウンドを再生するとのこと。
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