走ってよし、乗ってよし、売ってよし!! 「ハリアーがSUV最強」である理由と事情

走ってよし、乗ってよし、売ってよし!! 「ハリアーがSUV最強」である理由と事情

 2023年、国内での販売が絶好調だったモデルのひとつが、トヨタ「ハリアー(80系)」だ。2023年1~12月の登録台数は75,211台(月間平均は6268台)にも到達し、ライバルのRAV4(41,018台)やヴェゼル(59,187台)、エクストレイル(27,129台)、さらにはコンパクトSUVのライズ(64,995台)も抜いて、国内SUVランキングではダントツナンバー1に輝いている。

 はたして、ここまでハリアーが人気となった理由とは!?? そこには、いいクルマというだけではない、とある事情も関係している。

文:吉川賢一
写真:TOYOTA

【画像ギャラリー】ちょうどよいが素晴らしい!!日本人に最適化されたクロスオーバーSUV、トヨタ「ハリアー」(12枚)画像ギャラリー

上質感と性能、サイズ感が日本人にとって「ちょうどよい」

 ハリアー人気の理由は、すべてが「ちょうどよい」ことに尽きる。デザインは先代ハリアーの面影を残しながらさらにエレガントになり、他のクロスオーバーSUVとは異なる流麗なクーペSUVフォルムも、唯一無二の存在感を表現している。切れ上がったヘッドライト、薄いサイドウィンドウの厚み、Cピラーからリアエンドへの流れるような造形は、国産クロスオーバーSUVの中でも秀逸で、シンプル過ぎず、派手過ぎない、ちょうどいい塩梅のデザインだ。インテリアも値段相応に質感が高く、落ち着いた大人の雰囲気がある。

 もちろん走りも絶妙にちょうどよく、重厚感としなやかさを併せもった乗り味は非常に心地よい。動力性能やノイズは、ガソリンやハイブリッド、PHEVと3種揃えられたパワートレインによって異なるが、いずれの仕様であっても、徹底したNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)対策が効いているためか、上級クラスのセダンに乗っているかのような印象だ。

 また、サイズ感もちょうどいい。全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mmというスケールだが、ハリアーは全高が低いために大きさの割に威圧感が少ない。アルファード/ヴェルファイアのような威圧感を求めるユーザーもいるだろうが、威圧感よりも優雅さを求めるユーザーにとってはピッタリ。日本市場で求められるクロスオーバーSUV像を、トヨタが研究し尽くして具現化したクロスオーバーSUV、それがハリアーなのだ。

「ちょうどよいサイズ感」もハリアー人気の理由のひとつ。全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mmは、日本市場において大きすぎず、それでいて高級車としての優雅さや迫力が感じられる
「ちょうどよいサイズ感」もハリアー人気の理由のひとつ。全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mmは、日本市場において大きすぎず、それでいて高級車としての優雅さや迫力が感じられる

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