2024年8月に登場するのではと予想されている新型ホンダ フリード。手頃な3列シートミニバンにはシエンタという強力なライバルが存在するが、フリード登場まで待ってから吟味したほうがいいのか? 待つ? 待たない? どっち!?
※本稿は2024年2月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部、トヨタ、ホンダ、スズキ
初出:『ベストカー』2024年3月10日号
■大幅刷新予定の新型フリード
新型フリードは機能を大幅に刷新する。現行型のハイブリッドは、2組のクラッチを使う7速ATのi-DCDだが、新型は今のホンダ車に幅広く使われるe:HEVに変わる。
モーター駆動が中心で、燃費と動力性能を大幅に向上。現行ハイブリッドGのWLTCモード燃費は2WDが20.9km/Lだが、新型は24km/L前後だろう。ボディ剛性も高まり、現行型ではステアリングホイールを回し始めた時の車両の反応が少し曖昧だが、新型では改善されて走行安定性と乗り心地も向上する。
内外装の質も高まり、実用面ではシートの座り心地を改める。特に現行型の3列目は、床と座面の間隔が不十分で、腰が落ち込み膝は持ち上がる。
新型では、その間隔を広げて3列目も快適になる。グレード構成では、SUV風のクロスターがさらにカッコよくなる。
現行クロスターは、SUV風のグレードなのに、フェンダーアーチの樹脂パーツが装着されず外観が物足りない。そこを改める。
■超強豪とどう闘っていくのか?
一番のライバル車はシエンタで、発売は2022年だから設計が新しい。走行性能が優れ、ハイブリッドのWLTCモード燃費は7人乗りの2WDが28.2km/L。薄型燃料タンクの採用で3列目の床も低く、膝が持ち上がりにくい。
選ぶ価値が高く、2023年の登録台数は小型/普通車の3位であった。1位はヤリス、2位はカローラで、いずれも複数のボディを合計した台数だから、ボディタイプ別に算出すればシエンタが1位だ。
それでもコンパクトミニバンを買うなら新型フリードを見てから決めたい。シエンタが優秀で高人気だから、フリードも機能を磨いて価格は割安になる。優れた空間効率ではソリオもライバル車だが、車内の広さと多人数乗車の機能を重視するならフリードがいい。
・待つべき度:80%
車内の広さと多人数乗車の機能を重視するならフリードを待ちたい。
ホンダ フリード 主要諸元(予想)
・全長×全幅×全高:4280×1695×1720mm
・ホイールベース:2750mm
・車量重量:1450kg
・エンジン:直4DOHC
・排気量:1.5L
・エンジン最高出力:106ps
・エンジン最大トルク:13.0kgm
・モーター出力:123ps
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