ミニバンに本格SUVの悪路走破性をプラスした個性派、いやそれ以上の「唯我独尊」モデルが三菱デリカD:5。旧モデルであるデリカスペースギアの後継車として、2007年に登場し、12年以上販売されているロングセラーモデルとなっている。
今回は2019年2月にディーゼル車のみ大幅改良が加えられて、より個性的なモデルへと進化した三菱デリカD:5の中古車事情について紹介しよう。
文:萩原文博 写真:三菱、ベストカー編集部
デリカD:5の歴史を振り返る
デリカD:5のルーツは1969年に登場したデリカコーチ(ワゴン)。エンジンを運転席に搭載したキャブオーバータイプの1BOXとして登場。2代目となるデリカスターワゴンから、三菱らしい個性を主張し多くのファンを魅了してきた。
広い室内空間を実現した1BOX車に国内販売終了がアナウンスされた本格SUV、パジェロ譲りの4WDシステムを搭載。ほかのミニバンにはない高い悪路走破性を実現したのだ。
このミニバン+本格4WDは3代目そして4代目となるデリカスペースギアにも引き継がれ、この血統の最新モデルがデリカD:5ということになるのだ。デリカシリーズは特に北海道などの降雪地での人気が高く、年式が進んでも走行距離が延びても高い価格で販売されていた。
デリカワゴンの5代目ということでデリカD:5と名づけられたミニバンは4WDシステムがパジェロからアウトランダー譲りの電子制御4WDに変更され、2WDと4WDオートに加えて、高い駆動力を得られる4WDロックの3つのモードを選択することができる。
従来モデルと比べると悪路走破性は劣るが、燃費性能などは向上している。デリカD:5は2007年に登場して以降、マイナーチェンジや一部改良を度々重ねている。大きな変更があったのは2009年のマイナーチェンジで4WD車はエンジンとCVTの制御を変更し燃費性能を向上。
そして2WD車は搭載する2Lエンジンを変更した。2011年にも2WD車のエンジンを変更。2012年には4WD車に当時ミニバン初となる2.2Lディーゼルエンジン+6速ATのパワートレインを搭載。そして2018年4月に一部改良を行い、フロントマスクを変更。
最後に2019年2月にディーゼルターボエンジン搭載車が大幅改良を行い、外観には三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用し、縦型のLEDヘッドライトを採用した個性的なフロントマスクとなった。同時にディーゼルエンジンも変更され、組み合わされるトランスミッションも8速ATへと多段化。
さらにレーダークルーズコントロールをはじめ、先進の運転支援システムを搭載するなど商品力がさらに向上した。
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