最近のクルマのテールランプって、左右のテールランプを横一直線につなぐ「一文字テール」が再流行している。1980年代から1990年代にかけて流行した一文字テールランプだが、それよりも強烈なインパクトのあるテールランプを紹介したい。
文:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ、日産、GM、フォード、ベストカーWeb編集部
■最近流行している一文字テールってカッコいい?
1980年代に流行し、いったん廃れたが再び流行。たしかにカリーナEDやマークII、セラ、RX-7(FD3S)に採用されたいたのを思い出すが、左右の光るテールランプをつなぐ部分は光らなかった。
しかし、ポルシェやドイツ御三家(ベンツ、BMW、アウディ)やアストンマーチンなどに欧州勢がこぞって一文字テールを採用。
日本車ではざっと挙げただけで、ハリアー、プリウス、クラウン、サクラ、ノートオーラ、アリア、キックス、レクサスIS、UX、NX、RX、LX、ホンダヴェゼルが一文字テールだ。それだけではなく、最近ではタントカスタム(マイチェン後)やN-BOXなどが、左右ヘッドランプをデイライトで一直線につなげる“フロント一文字”となっている。
なぜ、これほど増えたのか? その最大の理由は、BEVなど新しさをアピールすることもあるが、やはりLEDの普及により、デザインの自由度が広がったことにつきる。
ただ、これが100人中100人がカッコいいと思うのかはおいとくとしても、猫も杓子も一文字テールというのはどうかという気もするが……。
■1959年式キャデラックのテールフィン
みな一文字テールじゃつまらない! ほかにインパクトのあるテールランプはないのかと思った人は多いハズだ。テールランプと聞いて、まず思い出すケンメリ以降の“丸テール”はスカイライン党じゃなくても有名(ヨンメリには角12灯テールなんてのもあった)。スカイラインの丸四灯テールもフォードマスタングの縦6灯テールも、連綿と続く伝統のテールランプとなっている。
では世界で最もインパクトのあるテールランプと聞かれれば、1959年式キャデラックのテールフィンだろう。1950年代のアメ車といえば、“フィフティーズ”と呼ばれ、まさにアメ車が栄華を極めたイケイケの時代、まさにクルマが飛行機のように飛んでいく、そんなイメージなのがこのテールフィンだ。
ちなみにキャデラックに初めてテールフィンが採用されたのが1948年、徐々に拡大し、最大のサイズとなったのは1959年。その後は小さくなっていき1962年を最後に象徴的だったテールフィンはなくなってしまう。
■初代セリカリフトバックのバナナテール
1970年にデビューした初代セリカから2年半が経った1973年4月、ファストバックのリフトバックが登場。だるまセリカと呼ばれたクーペと違い、リフトバックはテールゲートを持つハッチバック。
ちなみにダルマセリカと何故呼ばれたのか? デザインがダルマのように丸みを帯び、正面から見るとバンパーがダルマのひげのように見えることからそう呼ばれていた。
リフトバックのテールランプは片側5分割に分かれており、その姿がバナナの房に思われることから、「バナナテール」と呼ばれたのだ。外側はオレンジ色のウインカー、あとの4つはストップランプと尾灯で、さらにその内側には白いバックランプが並んでいた。
ただ、1975年のマイナーチェンジで登場した後期型は片側3分割となっている。ちなみに1964年に登場したフォードマスタングファストバックは1つ多い縦6灯だった。
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