ヤマハのセミオートマ=Y-AMTの搭載車を予想! MT-09とMT-07はテッパンか!? さらに250にも?

ヤマハのセミオートマ=Y-AMTの搭載車を予想! MT-09とMT-07はテッパンか!? さらに250にも?

 ヤマハヨーロッパがクラッチ操作不要で変速できる新システム「Y-AMT」を発表。どんなモデルに搭載されるのか未発表だが、様々な情報とウワサから大胆予想してみた。有力なのはMT-09、そしてMT-07にも期待できそうだ!

リリースに「クロスプレーンエンジン搭載モデル」と書いてある!

 ヤマハの欧州法人であるヤマハヨーロッパが2024年6月、新機構の「Y-AMT」(YAMAHA AUTOMATED MANUAL TRANSMISSION)を発表した。これは、クラッチレバーとシフトペダルを備えず、ハンドル手元のスイッチでマニュアル変速できるシステム。さらにオートマモードが選択でき、自動変速も可能だ。

 システムとしてはスイッチボックスのほか、エンジンに2つの電動モーター(アクチュエーター)と制御コンピュータが追加されるのみ。システムは軽量コンパクトで重量はわずか2.8kg。車重への影響は最小限で、操作感もリニア&ダイレクトとあってスポーツモデルにも向いているという。

 

Y-AMTのシステム。ライダーに代わって2つのアクチュエーターがクラッチを操作。既存のマニュアルミッション車に大変更をしなくても追加できる。

 

 

Y-AMTの解説画像として公開された右ハンドルのスイッチボックス。前方にはAT/MT=オートマ/マニュアルの切り替えボタンが。オートマではスポーティな D+と、通常の Dモードが選べる。

 

 

Y-AMT搭載車の左手元。変速スイッチは親指と人差し指で操作するシーソータイプだ。AT走行中にシフトスイッチを操作するだけで、いつでもマニュアルに移行する。

 

 現在公開されているのは、スイッチ類の写真やミッションのCG画像などのみで、搭載車種や登場時期は不明だ。しかし、ウワサによると「MT-09系の並列3気筒モデルと、MT-07系の並列2気筒モデルに搭載される」模様という。

 現に公式発表されたリリース(英文)には「クロスプレーンコンセプトエンジンの出力特性と最もスポーティな走行モードを最大限に活用し、スポーツライディングの楽しさを増幅するために開発されました」と明記されている。

 ヤマハが“クロスプレーンコンセプトエンジン”と定義しているのは、MT-09ベースの888cc並列3気筒、MT-07らの688cc並列2気筒、YZF-R1の997cc並列4気筒だ。R1は公道モデルが2025年で生産終了となるため、採用はないハズ。となれば、まさにウワサどおりのMT-09とMT-07に採用される可能性があると言えるだろう。

 
 
 

[本命① MT-09] 解説画像のスイッチボックスと同じだった!

 中でもMT-09は有力な状況証拠(?)があり、大本命と思われる。ヤマハヨーロッパが発表した画像によると、スイッチボックスの形状が現行MT-09と同じ(ただしシフトアップ&ダウンなどの各ボタンが追加されてはいる)。

 

MT-09/SPは、120PSを発生するパワフルな888cc水冷トリプルと193kg(STD)の軽量な車体で、スポーティさが自慢。SP仕様はオーリンズRサスなど足周りが豪華だ。2024年型でデザイン変更などのモデルチェンジを実施。価格はSTD125万4000円、SP144万1000円。

 

 

MT-09の右側スイッチボックスは、Y-AMT解説画像と同じ形状。最新のXSR900GPも同じだ。

 

 

同じくMT-09の左側スイッチボックス。これもまたY-AMATと同じだ。

 

 MT-09が備える電子制御との組み合わせに関してもリリースで言及されている。「切り替え可能なライドモード、クルーズコントロール機能と連携して、Y-AMT装備のバイクははあらゆる種類のライディングに合わせて設定できる」とあるのだ。

 いずれの電脳もMT-09に搭載済み。スポーツモデルにも適応するシステムだけあって、採用は確実か?

 もちろんMT-09に搭載されると言うことは、同系のクロスプレーン並列3気筒を搭載するXSR900、XSR900GP、トレーサー9GT/+にも採用拡大が期待できるかもしれない。

 

トレーサー9GT/+(149万6000円/182万6000円)。かつてヤマハの旗艦ツアラー=FJR1300ASがセミオートマのYCC-Sを備えていたように、同じくツアラーのトレーサーも有望か?

 

 

YCC-Sを備えていたFJR1300AS。クラッチレバーが非装備で、手元スイッチやペダルでシフトチェンジできる。ライダーが変速する必要があり、オートマモードはなかった。2022年型で生産終了に。

 

[本命② MT-07] 走りに集中でき、大型ビギナーは大歓迎のハズ

 同じくクロスプレーン2気筒のMT-07もやはり本命だ。

 270度クランクの688ccパラツインは幅広い回転域でリニアにトルクが発生。加えて、圧倒的に軽い183㎏の車体と素直なハンドリングを持ち、幅広いステージで使える。

 Y-AMTがあれば、こうしたスポーティさを堅持したまま、よりライディングに集中でき、イージーな走りも手に入る。大型エントリー層に人気の高いMT-07に搭載される可能性は大いにあるだろう。

 となれば、同じエンジンを積む派生モデルのXSR700、YZF-R7への搭載も考えられるかも?

 

ベーシックスポーツのMT-07。最高出力72PSは中高回転域でパワーが弾け、ビギナーからベテランまで楽しめる。ABS以外に走行モードなどの電脳デバイスは非装備で、価格は88万円と控えめだ。

 

 

MT-07のスイッチボックスはこんなカンジでシンプル。搭載に伴い、変更される?

 

[対抗? YZF-R25&MT-25]レブル250にEクラが採用されるならコッチも?

 Y-AMTより先に新時代の変速システムとして話題を呼んでいるのがホンダのE-クラッチ。2024年型のCBR650RとCB650Rに搭載されたが、今後はエントリーライダーに人気のレブル250にも採用されるとの噂も。となれば、ヤマハの250ccモデルであるYZF-R25やMT-25への搭載もありえる?

 フルカウルのYZF-R25と、シリーズ由来のスタイルを持つネイキッドのMT-25は、ともに女性やビギナー層に人気。Y-AMTが搭載されれば、“初めての1台”として一段と支持されるハズだ。

 

35PSを発生する249cc並列2気筒を抱くMT-25(写真 63万2000円)とYZF-R25(69万800円)。ともに780mmのシート高で良好な足着き性が魅力。φ37mm倒立フォークなど足まわりも本格的だ。

 

ホンダE-クラッチやDCTとの違いは? そして価格はどうなる?

 前述したホンダのE-クラッチと、ヤマハのY-AMTはどう違うのか? クラッチレバーとシフトペダルがないY-AMTに対し、E-クラッチはクラッチレバーとシフトペダルを備える。

 そしてE-クラッチは、ライダーがレバーを握らなくても変速できるが、自動変速のオートマモードはなく、足元のシフトペダルで変速する作業が必要。さらにレバーを操作すると自動的かつ瞬時に一般的なマニュアル操作が可能になる。

 E-クラッチはクラッチによるマニュアル変速とクラッチレスの変速を両立し、普通のマニュアルバイクと同様の操る楽しみが濃厚だ。一方、Y-AMTはクラッチ操作が一切不要で、手元スイッチでの変速と、変速操作不要のオートマモードを両立。よりイージーさに振った機構となる。

 これはホンダのDCTに近いシステムと言える。ただし、機構の重量が約10kgとヘビーなのに対し、Y-AMTは2.8kgと軽いのがメリットだ。

 Y-AMTを搭載することでどれほど価格上昇するかは不明だが、システム自体はあまり複雑ではない。E-クラッチがSTDから+5万5000円であることから、同等かそれ以下で登場すれば嬉しいが……果たして?

 

ホンダE-クラッチの内部。比較的容易に既存モデルへ搭載でき、CBR650R、CB650R以外にも採用が見込まれている。

 

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/384720/

ヤマハのセミオートマ=Y-AMTの搭載車はCP3とCP2! MT-09とMT-07はテッパンか!? さらに250にも?【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=384720

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