新型SUV「フロンクス」発売を予告しているスズキ。しかしフロンクスは全長がほぼ4mしかなく、「ちと小さい」と考える人もいるはず。だとしたら「Sクロス」はどうだろう。ハンガリー製だがなんと最近日本でも意匠登録も果たした! ひょっとして売る気!?
文:ベストカーWeb編集部/写真:スズキ
■スズキのハンガリー製グローバルカー
7月16日、特許庁がスズキの申請していた意匠を公開した。画像はフロントバンパーがアングル違いで2点、同じくフロントグリルが2点。一見フロンクスのものかと思うがディテールが合わない。どうやら別のクルマのようだ。
ではこのクルマは何か。スズキの海外車種に詳しい人なら分かる。同社のハンガリー現地法人「マジャール・スズキ」で生産しているSクロスだ。
Sクロスという名前は、WRCも戦ったかつて名車「SX4」のサブネームとして使われていたから、耳にした人も多いはず。実はSX4は2013年に登場した2代目から一部の国でSクロスを正式名称に使い始め、2021年に登場した3代目からは、グローバルに「Sクロス」を名乗っているのだ。
■ボディサイズもパワートレーンも日本にピッタリ!
とはいえそのSクロス、3代目となる現行モデルは日本で発売されていない。
そのフロントマスクが今になって日本で意匠公開されたとなると、「日本発売の準備では?」と期待を抱きたくなる。公開されたフロントマスクはマイナーチェンジ仕様のようだから、「そのタイミングで日本導入!」と期待してしまうのだ。
実際Sクロスは絶好の商品性を持っている。
まずはボディサイズだ。全長が4300mだからフロンクス(全長3995mm)じゃちと小さいと考えるユーザーを捕まえることができる。ホンダWR-V(全長4325mm)とも張り合えるわけだ。
パワートレーンも時代の要求に合っている。欧州で売られるSクロスは1.5Lのストロングハイブリッドに加えて1.4Lターボの48Vマイルドハイブリッドをラインナップしているうえ、オールグリップセレクトという本格的な4WDシステムまで搭載しているからだ。
スズキは2023年1月に商品計画を発表し、日本市場では2030年度までに6台のEVを発売することを公約としている。それまでのつなぎとして、Sクロスは実に適切なモデルだと思うのだが、今後の動きに注目したい。
いっぽう、この意匠はSクロスではないという説もある。スズキが7月5日にインドで公開したミニバン「インヴィクト」のフロントマスクという説だ。
インヴィクトはトヨタが現地で販売しているMPV「イノーバ ハイクロス」のOEMモデルだが、こちらを日本で意匠登録したというのもなにやら夢のある話。スズキの今後の期待しよう。
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