ホンダのタイプ R販売台数ナンバーワンを誇るホンダカーズ野崎(栃木県)。非常にファンの多いディーラーだが、まさかの事態に遭遇してしまった。なんと11台の車両をディーラーから持ち逃げされてしまったのだ。そして全車奪還という自力解決もすごい!!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:ホンダカーズ野崎、編集部
【画像ギャラリー】警察もうちょいしっかりしてよ!!! 窃盗団の最新手口を目の当たりにせよ(3枚)画像ギャラリー■まさかの盗難劇の一部始終がこれだ
ホンダカーズ野崎といえばタイプR販売台数ナンバーワンで、無限でF1エンジン設計に関わっていた松本正美店長が率いるディーラーだ。全国のホンダファンはもちろん、地元のお客さまも支えるディーラーである。
そんなホンダカーズ野崎が盗難被害にあったのはすでにお伝えしたとおり。松本店長に取材をすると発見日時と場所の情報を提供してくれた。
【1台目】8月19日AM6:30 「シビックMT 白」栃木県宇都宮岡本付近交差点にて発見
【2-6台目】20日AM8:00 「ZR-V」 「WR-V」「フィットRS」「シビックMT青」「フィット白」栃木県さくら市コインパーキングにて発見
【7台目】21日16:00「 オデッセイ」 栃木県佐野アウトレットコインパーキング
【8-10台目】23 日9:00 「シビックハイブリッド」「ヴェゼル白」「ヴェゼル青」 埼玉県久喜市コインパーキング
【11台目】30日 10:00「フィット」埼玉県岩槻市内
こう見ると栃木県大田原市にあるホンダカーズ野崎から30〜100km程度の範囲にランダムに盗んだ車両を保管しているようだ。自動車窃盗犯の行動の一例としては車両の保安装置で位置情報が特定されるのを防ぐために、一時的にコインパーキングなどに放置するケースが多くある。
つまり今回もバラバラな場所で保管しておいて、追跡装置などによって奪還された車両は仕方ないという認識の作戦なのだろう。しかしながらこれだけの台数を盗んで、保管して結局現金化もできないとなると犯行グループの意図はどこにあるのだろう……。
■Nシステムもあまり使ってくれないってどういうことだ
松本店長は今回の奪還劇について疲れた様子ながら、取材に丁寧に応じてくれた。
「警察があまりにもやる気がないというか。Nシステムも盗難車の追跡にはあまり使ってくれていない印象です。詳細はわからないのですがもしかしたら殺人とかじゃないと使えないんですかね」。
このあたりの話は編集部でもよく耳にする。もちろん盗難車情報などは所轄への手配などはしていて、現場の警察官は気に留めているはずだ。
しかしNシステムなどでナンバーを追跡すれば、ある程度の足取りは掴めるものと考えるのが自然。Nシステムには何かしらの使用規定があるのか定かではないが、積極的に迅速な対応をしているとは思えない。
また群馬県のホンダディーラーでも同様の事件が発生しており、おそらく犯行の状況から同一犯、もしくは同列グループの犯行とみられる。また今回の事件で防犯カメラには東南アジアの言語が録音されており、外国人グループの犯行が濃厚。
そのような大型事件の背景があるにも関わらず、栃木県警は防犯カメラの開示を断るなど、本腰を持って捜査をしたとも言い難い。もしかすると一網打尽のチャンスがあったはずだが、もう少し本気の捜査をなぜしてくれないのだろうか……。原因は捜査予算なのか、人員なのか?
結局今回は松本店長がSNSやYouTubeなどを駆使して、情報提供を集い7台をSNS経由、社員が1台と合計8台を探し出した。故障して放置された1台を除いて警察は2台の発見に留まった。
これだけ自動車窃盗団に優しい環境が整っている国も珍しい。自動車大国ニッポン、このままでいいのか?
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