MVアグスタの日本正規輸入代理店を務めるオートグローバルコシダは、新しい拠点「MV Agusta Yokohama-Kohoku Showroom」を2026年10月10日(土)、横浜市都筑区にある四輪輸入車/希少車専門のショールーム「R TRE(アルトーレ)」内にオープン。メディア向けの内覧会に来場したオートグローバルコシダの代表に、MVアグスタを取り巻く現状についても色々と尋ねてきた。
“ブランド体験”の拠点として、販売は行わないショールーム
扇情的なタイトルで記事を始めてしまったが、その詳細は後述するとして、まずはMVアグスタが神奈川県横浜市に構えた新拠点「MV Agusta Yokohama-Kohoku Showroom」について説明したい。
このショールームは、2026年4月にMVアグスタの日本正規輸入代理店となったオートグローバルコシダがブランドの魅力を伝えるための拠点。展示車や試乗車を多数用意し、見て、跨って、もちろん試乗も可能なうえ、世界300台限定の「SUPERVELOCE 98」のほか、1960~70年代のビンテージモデル「125S」「Liberty50」といった希少な車両も展示される。
10月9日(金)に開かれた報道関係者向けの内覧会には、オートグローバルコシダの代表取締役社長・外山和也氏が出席。「MVアグスタの実車を見て、試乗していただくことでブランドを体験していただく拠点として活用し、既存オーナーの皆さまとの関係も強化していく」と話した。
興味深いのは、この横浜のショールームでは車両の販売は行わないことだ。あくまでもユーザーにブランドを体験してもらうための場所という位置づけで、購入や整備を望む来場者には最寄りの正規ディーラーを案内するという。
外山社長は「試乗車も展示車も常にこれだけの台数をそろえていて、来ていただければ跨ることも触ることもできます。8月に高輪ゲートウェイのオープンスペースで行ったイベントでは、ベビーカーを押しながら『これ何?』と立ち寄る方もいらっしゃいましたが、ここは敷居を少し高くして『本当にMVアグスタが欲しい、見て良ければ買う』という方の背中を押して差し上げられる場所として作りました。販売は行いませんが、スタッフは常駐しているので詳しいご説明も可能です」という。
ちなみにこのショールームが入る四輪販売店「アルトーレ」は、オートグローバルコシダのグループ企業・テクノコシダが経営する高級輸入車ディーラーで、店内にはフェラーリやランボルギーニなどがズラリと並ぶ。クルマ好きにはバイク好きも多いし、超高級スポーツカーの購入層ならMVアグスタに興味を示す層も多いはず。そうしたシナジーも想定した拠点なのだという。
正規販売網15店のショップ名も正式発表
オートグローバルコシダ体制でのディーラーネットワークは、以前から数のみ発表されていたが、今回は具体的なショップ名も発表された。詳細は下の図を参照いただきたいが、正規ディーラー:8店舗、サービスパートナー:6店舗で、 11月にオープン予定の長野県の正規ディーラーを含めれば15店舗でのスタートとなる。話し合いを進めている販売店もあり、店舗数は増えていきそうだ。
ちなみに「サービスパートナー」は、整備は行うものの展示車や試乗車は置かず、車両購入者には近隣の正規ディーラーから車両を回してもらう販売店。MVアグスタを取り扱う敷居をできるだけ下げるのが目的で、外山社長によれば「販売店様の規模や人員、店舗面積に応じて選択していただきたい」とのこと。MVアグスタの販売店は横の繋がりが深いそうで、だからこそ取れる策でもあるという。ちなみに正規ディーラーも展示車や試乗車の台数、看板などの条件はあるものの、他の輸入車メーカーと比べればハードルは高くないそうだ。
ちなみに、こうした販売店とは正式契約前から覚書を交わして車両販売も始めており、9月までで30台を販売したという。これは旧体制だった2025年の37台に匹敵する数字で、現在、オートグローバルコシダの在庫が旧輸入代理店から引き継いだ2024モデルのみという状況を踏まえれば大健闘。潜在的な需要を輸入体制の刷新で掘り起こせていると言えそうだ。
積極的な動きが光るコシダ体制のMVアグスタだが、さらに、出展を予定する2027年の東京・大阪モーターサイクルショーでも「ビックリするようなものを見せる(外山社長)」という。MVアグスタのフルオーダーメイド車「サルトリア・メカニカ」 ではないようだが「せっかく日本でインポーターを始めたので、目玉になるものを展示したいと本社に交渉しています。ただイタリアの方たちは明確な返事が来ないことも。そこも味ということで(笑)」
CFMOTOとの提携は「100%ない」新資本も近日発表される?
さて、ここからが記事タイトルの話題。MVアグスタについては、海外メディアで中国・CFMOTOとの資本提携話や車両生産の一時ストップ、新資本の受け入れなどが報道されている。
「それらの話自体は事実ですし、新たな資本提携先を探しているのも本当です。ただしCFMOTOとの提携は100%ありません。これはお話ししていいと思いますが、MVアグスタがKTM傘下だった時代の社長が、資本が変わった後も会長職に就いていて、そのときにCFMOTOとの話を勝手に進めてしまったんです。MVアグスタの役員会の承認ももらわずに、です。CFMOTOとの話は生産を中国に移すことが前提だったそうで、 メイド・イン・イタリアを謳ってきたMVアグスタにとって、それは絶対に受け入れられない条件でした(外山社長)」
2024年に明らかになったKTMの経営危機、それに伴う司法再建手続では様々な混乱が生じたが、そんな中でMVアグスタは2025年に全世界で約5000台の車両を販売し、2024年比で114%の伸長を見せるなど、確実な支持を集めていた。KTMクライシスに振り回された結果が上記の提携報道と言えそうだが、そうした状況も逐一、ディーラーネットワークと共有してきたと外山社長は語る。
ちなみにKTMグループ離脱後のMVアグスタは、それ以前の株主だったアート・オブ・モビリティ(ロシア出身の実業家・サルダロフ氏率いる投資会社)が経営権を再取得しているが、新たな資本提携先が近々発表されるという噂も流れている。となれば当然、イタリア・ヴァレーゼ工場の車両生産もスタートするはずだ。
KTM傘下になったことで、結果的に日本での販売迷走を招いてしまったMVアグスタ。新たに正規インポーターとなったオートグローバルコシダも難しい舵取りを迫られながらも、丁寧かつ確実に対応している様子が伺えた。
MV Agusta Yokohama-Kohoku Showroom 概要
- 名称:MV Agusta Yokohama-Kohoku Showroom
- 開設日:2026年10月10日(土)
- 所在地:神奈川県横浜市都筑区高山1-32(R TRE内)
- アクセス:横浜市営地下鉄グリーンライン「都筑ふれあいの丘駅」から徒歩約5分
- 営業時間:11:00~18:00
- 定休日:火曜日
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/bikenews/600025/
MVアグスタが中国・CFMOTOと提携ってホント? 横浜の新ショールーム開店に合わせ、社長に色々聞いてみた!【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/600025/600298/












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