デイ2でトップに立ち、デイ3終了時点で総合2位のエバンスに40.3秒差を築いたロバンペラは、デイ4のSS15でベストタイムを記録しました。その後タイム差をさらに広げていき、最終的には52.8秒差をつけて優勝。今シーズン、6戦を戦い4勝を記録するなど圧倒的な強さで、ドライバー選手権におけるリードを65ポイントに拡大しました。
昨年のサファリ・ラリーでは軟らかい砂地に刻まれた深い轍(わだち)でスタックし、デイリタイアを喫したロバンペラですが、今年はオープニングのスーパーSSでタイヤとクルマにダメージを負った以外は、安定して速いタイムを刻み続け、冷静沈着なラリー運びでこの伝統のラリーを制しました。
昨年、このラリーで優勝争いを展開した勝田とオジエは、それぞれ総合3位、総合4位でフィニッシュ。勝田は昨年大会以上に困難なコンディションとなった今年のラリーをクレバーに戦い、いくつかの小さなトラブルを乗り越え総合3位を獲得。コ・ドライバーのジョンストンにとっては、記念すべきWRC初ポディウム獲得となりました。
カッレ、ヨンネ優勝おめでとう!
チームのみんなは前戦での厳しい結果に気を落とすことなく、ケニアへの準備を短時間でやりきってくれました。中にはケニアに入ってから完成させたパーツもあったと聞きます。サービスの合間にも、メカニックやエンジニアが悪路対策などの知恵を出し合い、ラリーがスタートしてからもサファリの道に対応するための改善を繰り返してくれていたそうです。”もっといいクルマづくり”を”走りながら””道の上で”実践してくれるチームを本当に頼もしく思います。
優勝したカッレは、初日にコースオフしクルマを破損していました。チームの多くが心配する中メカニックたちは「大丈夫!なおせる!」と笑顔で言い、15分しかない中でクルマを元通りにしてくれていました。初日のビハインドからでも優勝するカッレの運転も素晴らしいですが、あっという間にクルマを直してしまうメカニックたちの腕と自信も本当にすごいと思います。今回、この素晴らしい結果が今まで積み重ねてきた”チーム力”の賜物だと感じられることが、なにより嬉しいです。
ファンの皆さまの声援もやはり、チームにとって大きな力となっています。いつも、ありがとうございます。2022年シーズンは次から後半戦に入ります。引き続き、ご声援をよろしくお願いいたします。
追伸
現地応援に駆けつけてくれたトヨタケニアのみんなもありがとう!みんなに迎えられ、サファリ・ラリーも我々のホームラリーとして戦えました!
サファリ・ラリーでの1-2-3-4フィニッシュは、なかなか実現することができない稀に見る結果です。トヨタにとっては、約30年前にセリカで達成した時以来の快挙であり、チームとドライバーの素晴らしい仕事ぶりには感謝するしかありません。
とても力強く戦うことができた週末でした。少しだけ運が足りなかっただけで、それもゲームの一部です。何よりも、この素晴らしい結果を実現するためにチームに貢献できたことを嬉しく思いますし、TOYOTA GAZOO Racingのみんなにおめでとうと言いたいです。今シーズン最も過酷なラリーで、我々4人のドライバーにフルデイの3日間を通して強いマシンを提供するため、チームは一生懸命頑張ってきました。このラリーは最後までタフなチャレンジが続いたので、チーム全員と、素晴らしい走りをしたチームメイトに大きな拍手を送りたいと思います。
本当にいい週末だったと思います。もちろん優勝を狙っていましたが、土曜日にいろいろなことが起こり、優勝から遠ざかってしまいました。そして今日は、TOYOTA GAZOO Racingに1-2-3-4フィニッシュをもたらすために走り、素晴らしい結果の実現に貢献できたことを嬉しく思います。ここケニアの、極限の大地での戦いを乗り切るのは大変でしたが、他の多くのクルマが苦戦する中、我々のクルマは本当によく頑張ってくれました。
今回の結果は、ラリー前は想像もできなかったものです。トップ4が全てトヨタ車というのは驚くべきことですし、チームにとっても素晴らしい結果です。自分にとっては今までで最もハードなラリーでしたが、4台とも特に大きな問題なくフィニッシュできたことからも、GR YARIS Rally1は間違いなく最強かつ最速のクルマだと思います。このような特別なラリーで優勝することができて本当に嬉しいですし、素晴らしい仕事をしたチームのみんなに感謝します。
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) 3h40m24.9s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +52.8s
3 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m42.7s
4 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m10.3s
5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +10m40.9s
6 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォードPuma Rally1) +23m27.9s
7 ジョーダン・セルデリディス/フレデリック・ミクロッテ (フォードPuma Rally1) +30m16.5s
8 セバスチャン・ローブ/イザベル・ガルミッシュ (フォード Puma Rally1) +32m12.6s
9 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +35m37.6s
10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン(ヒョンデ i20 N Rally1) +37m36.6s
(現地時間6月26日18時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
WRC次戦は、7月14日から17日にかけて、エストニアで行われる第7戦「ラリー・エストニア」です。2020年に初めてWRCとして開催されたこのグラベル・ラリーのステージは、全体的にかなりハイスピードですが、道幅が狭くツイスティでテクニカルなセクションもあります。また、全体的に路面が軟らかいため、同じステージを2回目に走行する際には深い轍(わだち)が刻まれることもあります。
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第6戦 サファリ・ラリー・ケニア デイ4
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