LiDAS™は、米国で2020年よりスクールバスへ搭載されている自動検知式のバス用子ども置き去り検知システムです。国内の仕様に適合するように2023年2月から実証実験を行い、この度の認定取得に至りました。ミリ波レーダーの使用によって、眠っている新生児の呼吸によるわずかな胸の動きを検知できる高い精度と、毛布やシートの下に隠れた子どもを検知できる透過性、誤検知の少なさが特徴です。バスのエンジン停止後に自動でシステムが作動するため、ヒューマンエラーによる見落としを防ぎ、導入施設の人的負荷を大きく低減します。
スクールバスの置き去り防止システムとしては、米国インディアナ州が2015年度から押しボタンによる降車時確認式置き去り防止装置の搭載を義務化していますが、搭載義務化後も、「バス内を歩かなかった」「バス内を歩いたが車内の確認をしなかった」等の人的ミスによる置き去りが発生し続けています(図1)。車内置き去り事故の防止には人による確認が重要ですが、ミスが許されない子どもの命が関わる現場では、人による見落としを補完できる自動検知式システムが果たす役割は非常に大きいといえます。
三洋貿易は、ヒューマンエラーによる車内置き去りを防ぐため、自動検知式安全装置の普及を推進しています。テクノロジーの活用で防止できる事故を放置せず、誰ひとり取り残さない社会を実現するため、今後もLiDAS™をはじめとする車内置き去り検知システムの迅速な提供に取り組み、健康で安心・快適な暮らしの実現に貢献してまいります。
■LiDAS™について
LiDAS™は、自動車向けセンサーで高い世界シェアを誇るIEE S.A(以下「IEE」)が開発した、世界初のミリ波レーダーによるバス用子ども置き去り検知システムです。既存の車両への後付けが可能で、2020年より米国でスクールバスへの搭載が開始され、2021年に米国FCC認証を取得しています。バスのエンジンが停止した後、自動で車内スキャンを開始し、車内に取り残された乗員を検知すると、車両ホーンの警報音とSMS通知で運転手や運行責任者へ異常を知らせます。アラートは車内の確認ボタンが押されるまで継続的に発信され、確認ボタンが押された後も自動で再スキャンを行います。人的ミスの発生を防ぐよう設計されています。
・LiDAS™製品サイトURL: https://www.sanyo-trading.co.jp/business/sangyou/iee/lidas/
【システム概要】
<センサー> サイズ:75×45×19mm、質量:45g、周波数:24GHz帯
<ドライバーインターフェース> サイズ:178×168×60mm、質量:530g
<置き去り検知時確認ボタン> サイズ:60×88×90mm、質量:100g
■IEEについて
1989 年、ルクセンブルクにて設立。車内の乗員検知センサーの世界大手メーカーで、シートベルトリマインダーセンサー、ハンズオフ検知センサー等の開発、製造を行っています。2020 年には乗用車向け子ども置き去り検知センサー(VitaSense™)を世界に先駆けて開発し市場投入しました。バス向けの子ども置き去り検知センサー(LiDAS™)は 2020 年より米国のスクールバスで採用されています。2012 年に IEE センシングジャパン㈱を設立。2005 年に三洋貿易と国内代理店契約を締結しました。
IEE URL:https://iee-sensing.com
■三洋貿易について
1947年、旧三井物産の解体に伴い、同社神戸支店の有志により設立。ファインケミカル、モビリティ、サステナビリティ、ライフサイエンスの4つの分野で市場ニーズの高い製品の輸出入および国内販売を手掛けるニッチトップの複合型専門商社です。「最適解への挑戦」をスローガンに掲げ、高付加価値商品・技術の提供を通じた社会課題解決および、最適解の発見・追及に挑戦し続けます。
三洋貿易URL: https://www.sanyo-trading.co.jp/
※1. 国土交通省 送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000433.html
※2. こども家庭庁 送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のリスト。LiDASの同リストへの掲載は近日中。
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/list/
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000080925.html
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