ペイントされた樹脂部品なら、ガソリンタンクの保護艶出しと同じ要領でワックス掛けすることができるが、表面がザラついた黒樹脂部品の場合は、通常のワックス掛けでは、逆にワックスが目詰まりしてしまい、美しい表情を獲得することができない。そんな樹脂部品の輝きアップに、手軽で使い易いケミカルがあるのをご存じだろうか。ここでは、樹脂製メーターケースやチェーンケースの黒光りにチャレンジ してみよう。
思いの外、数多く使われている黒樹脂の露出部品
80年代以降(厳密には70年代末以降)のバイクは、サイドカバーなどの外装部品だけではなく、メーターケースやドライブチェーンケース、さらにカウリングの装備が認可された1983年以降のモデルでは、より様々な部品に軽量で生産性が高いプラスチック樹脂部品が採用されるようになっている。ペイント仕上げの部品なら、通常のワックス掛けで輝きを維持することができるが、文字通り「黒子的な存在」の外装部品は、黒樹脂樹脂素材色のまま製品化されている例が多い。メーターケースやインナーカウルなどがその一例だが、これらの部品を美しく仕上げるのには、どのような方法が良いのだろう……。
樹脂部品の光沢を蘇らせるケミカル
デイトナから発売されている樹脂光沢復活剤は、文字通り未塗装の黒色樹脂部品の輝きを手軽に復活できるケミカルだ。一般的には、シリコンスプレーなどで輝きは復活するが、決して長持ちはしない。この商品も永久的に黒々さを維持するものではないが、定期的に施工塗布することで、黒樹脂部品の輝きを保つことができる。
まずは現状部品の汚れ取りから開始
どんな作業でも、まずは前段取りと呼べる作業を実践しないといけない。ここでは、黒樹脂部品の汚れを洗剤で洗い、ウエスで拭き取り乾燥させてから作業実践に入った。単体に分解できる部品なら(樹脂製バックミラーや油汚れが激しいドライブチェーンケースなどなど)、単品状態で食器洗いと同様に、水道水で浸した中性洗剤+スポンジでゴシゴシ洗ってしまうのが手っ取り早い。光沢樹脂復活剤の施工時には、洗浄時の水分を完全に乾燥させてから作業に取り掛かろう。
樹脂光沢復活剤を満遍なく擦りこむ
同梱の硬質スポンジに復活剤を数滴たらし、黒樹脂部分表面を撫でるように、スーッと塗布してみよう。液体ケミカルがスポンジ経由で黒樹脂部品の表面に塗り付けられる。塗布後、10数分ほどで落ち着くので、キレイなウエスで表面を乾拭きすることで、塗布ムラが無く、美しく仕上がる。この作業を数か月毎に繰り返し行うことで、樹脂膜が厚くなり、より一層長持ちするようになる印象だ。
目に見える場所だから黒々とさせたい
インナーカウルがあることで、カウル外装の仕上げペイントのミストを隠すことができ、高級感を演出することができる。メーカーにとっては、うってつけの装備でもあったのがインナーカウルでもある(インナーカウル無しのモデルが発売された時には、配線やステーがむき出しでカッコ悪かった思い出が……)。取り付けたままでは施工しにくかったので、インナーカウルは取り外して洗浄し、乾燥後に樹脂光沢復活剤を塗布した。
- ポイント1・施工前には部品をしっかり洗浄し、油汚れはもちろん、こびりついたゴミも除去しよう
- ポイント2・無駄に大量に塗布するのではなく、厚塗りしたいときには、繰り返し同じ作業を実施しよう
- ポイント3・定期的に施工することで、ツヤ引けのスパンが長くなり、輝きの持続性が高まっていく
黒樹脂素材の部品には、大きく分けて2タイプある。メーターケースやバックミラーボディ、メーターボディやドライブチェーンケースなどのように、目に見える露出部分に利用されるタイプがそのひとつ。そしてもうひとつは、リヤのインナーフェンダーやラジエターのインナーシュラウドのように、完成車状態で外部からは見えない部分に取り付けられている樹脂部品などだ。黒樹脂部品で露出している部品は、長年に渡る太陽光や紫外線の影響で、表面が色褪せてしまい、次第にグレー色へと変化してしまう。コストダウンで黒樹脂部品が数多く組み込まれている小排気量スクーターを見れば、その劣化の様子は誰の目にも明らだろう。露出部分は見えない部分の部品以上に劣化スピードが早い。
露出部分の黒樹脂部品は、デザイン的な仕上がりを求めていて、その多くがザラザラというか、通称「シボ仕上げ」になっている。間違えてワックス掛けしてしまうと、ザラザラ表面の凹部分にワックス詰まってしまい、より一層汚らしく見えてしまう。そこで、艶出しケミカルのシリコンスプレーを利用する例が多いが、決して長持ちしないため、すぐに艶が引けてしまうことが多かった。
そんな黒樹脂部品の保護艶出しケミカルとしてお手軽で好評なのが、デイトナから発売されている樹脂光沢復活剤である。年々利用率が高まっているのが樹脂部品であり、特に、露出部分に黒樹脂部品が使われている例は数多いので、色あせてから利用するのではなく、普段のケア段階から利用することで保護剤としての意味合いも強くなる。
施工にあたって注意したいのが、作業前段取りとして汚れ落としを行うことだ。接着剤の利用時には、汚れている部品を接着しようとしても、思い通りの結果を得られないのと同様だ。地肌の汚れ方次第で結果の良し悪しには変化が出るものなので、そのあたりを心得て作業実践しよう。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
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黒樹脂部品の白化対策とお手軽艶出しは「樹脂光沢復活剤」で愛車ケア【画像ギャラリー】
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