タイヤの溝に挟まった石は取る? 取らない? 意外と知らないストーンリテンションの恐怖!!

タイヤの溝に挟まった石は取る? 取らない? 意外と知らないストーンリテンションの恐怖!!

 洗車中、ふとタイヤを見ると溝に小さな石。「走っていればそのうち取れるだろう」と放置しているドライバーも多いはず。しかし、この小さな石が実はタイヤの寿命を縮め、最悪の場合は走行中のトラブルを招くことをご存じだろうか。たかが小石と侮れない「ストーンリテンション」の真実と、正しい対策に迫る!

文:ベストカーWeb編集部/写真:写真AC

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単なる異音だけじゃない! タイヤの心臓部を破壊する「石」の猛威

タイヤの溝に挟まった小石。サイプが荷重でたわんでどんどん奥に入ってしまう(写真AC)
タイヤの溝に挟まった小石。サイプが荷重でたわんでどんどん奥に入ってしまう(写真AC)

 走行中に窓を開けていると、タイヤの回転とともに「カチ、カチ、カチ……」という周期的な音が聞こえてくることがある。この不快な異音の正体こそ、タイヤのトレッド溝に挟まり込んだ小石だ。静粛性の高い最新のクルマほどこの音は目立ち、一度気になり始めるとドライブの楽しさも半減してしまう。だが、問題は音だけにとどまらない。

 専門用語で「ストーンリテンション」と呼ばれるこの現象は、タイヤにダメージを与える可能性がある。溝に挟まった石は、クルマの重みによって絶えずトレッドの奥へと押し込まれ続ける。万一、石に鋭利な角があるとゴムの底を突き破り、タイヤの骨格である「スチールベルト」にまで到達することがある。こうなると、高速走行中に突然タイヤがバースト(破裂)するという最悪のシナリオも否定できない。

 さらに、自車だけでなく他車への実害も無視できない。遠心力によって弾け飛んだ石は、後続車のフロントガラスを直撃する「飛び石」となり、高額な修理費用を発生させる加害者にしてしまうこともある。自分の愛車のフェンダー内を傷つける自爆パターンも含め、小石を放置して良いことは一つもないのだ。

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挟まった小石は鋭利なもので取り出さないこと。ドライバーを使うのがベターだ(写真AC)
挟まった小石は鋭利なもので取り出さないこと。ドライバーを使うのがベターだ(写真AC)

「よし、今すぐ全部取ってやる!」と意気込むのは素晴らしいが、素手で挑むのは厳禁だ。石の鋭いエッジで指を切る恐れがあるし、そもそも簡単には取れない。

 効率的かつ安全に石を取り除くなら、先端が適度に丸まったマイナスドライバーや、カー用品店などで手に入る専用のストーンリムーバーを使用するのがベスト。コツは、石を無理に引っ張り出すのではなく、石の隙間に道具を差し込んでテコの原理で「ポロッ」と弾き飛ばすイメージで行うこと。洗車でタイヤが濡れているタイミングなら、水が潤滑剤代わりになって石が滑りやすいため、作業効率はアップする。

 もし、あまりにも頻繁に石が挟まる、あるいは以前より石が取れにくくなったと感じるなら、それはタイヤのゴムが硬化して柔軟性を失っているサインかもしれない。新品に近いしなやかなゴムであれば、走行中のトレッドの変形によってある程度は自浄作用が働くが、劣化が進むと石をがっちりとホールドしてしまうのだ。

 小石取りを習慣にすることは、愛車のコンディションを足元から見つめ直す絶好の機会にもなる。これからの行楽シーズン、出発前の数分間を「石との対話」に費やしてみてはいかがだろうか。

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