新しいV2エンジンでは、ウォーターポンプがフロント・シリンダーのヘッド部分に配置されているため、エンジン全体の寸法が非常に小さくなり、よりコンパクトなバイクの開発が可能になる。この設計により、エンジン外部に露出する冷却回路のゴムチューブを最小限に抑えて、バイクの美観を改善している。
同じ理由で、シリンダーのV領域に水/油熱交換器が装備されており、これによりオイルクーラーが不要となった。このテクニカル・ソリューションにより、エンジンの寸法と重量が削減され、美観が向上している。
新型パニガーレV4と同様、ギアボックスにはドゥカティ・クイックシフト(DQS)2.0が装備される。第2世代のDQSはギアドラムの角度位置センサーに基づいて作動するため、マイクロスイッチが装着されていないギアシフト・ロッドを使用することが可能となった。その結果、レバーの移動距離が短縮され、従来のクイックシフター特有の「スポンジーな」感覚が排除され、よりダイレクトなシフトフィールを提供し、ニュートラルが出しやすくなっている。最新バージョンのテスタストレッタ11°から派生した8ディスク・スリッパークラッチは、スロットルを閉じたときや急激なシフトダウン時に発生するバックトルクを軽減し、ハード・ブレーキング時におけるバイクの安定性を高める。
このV2エンジンは現在、パニガーレV2/S、ストリートファイターV2/S、ムルティストラーダV2/Sに搭載されており、パニガーレとストリートファイターには120ps仕様で、ムルティストラーダには115.6ps仕様で搭載されている。
新V2エンジンの主なテクニカル・データ
型式/排気量:90°V型2気筒エンジン/890cc
重量:54.5kg(スーパークアドロ955と比較して-9kg、テスタストレッタ・エボルツィオーネと比較して-5.89kg、スクランブラー®デスモドゥエと比較して-5.82kg)
特徴:チェーン駆動式DOHC、IVTインテーク可変バルブ・タイミング、気筒あたり4バルブ、38.2mm径インテーク・バルブ(中空ステム)、30.5mm径エグゾースト・バルブ
ボア×ストローク: 96 x 61.5mm
圧縮比:13.1:1
最高出力/最大トルク:88kW(120ps)@10,750rpm(レーシング・エグゾースト装着時は126ps)/最大トルク:93.3Nm@8,250rpm
最高出力/最大トルク:85kW(115.6ps)@10,750rpm(より強力なオルタネーターと1速および2速のギア比を低く設定したバージョン)/最大トルク:92.1Nm@8,250rpm
ミッション:6速ギアボックス(オプションでドゥカティ・クイックシフト(DQS)2.0を装着可能)
オイル交換:15000km毎
バルブクリアランス点検/調整:30000km毎
CO2排出量(WMTC):120g/km
その他特徴:アルミニウム製シリンダーライナー/ ユーロ5+規制に適合/サーボアシスト式湿式多板クラッチ(スリッパー機能付き)/ 圧力ポンプと掃気ポンプを備えたセミ・ドライサンプ潤滑システム/ 52mm径スロットルボディ
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/477262/
ドゥカティ史上最軽量の54.5kgに仕立てられた「V2」エンジンは、新しいフェーズを開くキーエンジンとなる!【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/477262/477271/





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