ホンダは11/4に開幕したミラノショー(EICMA)で、V3エンジンに電動過給機を装着した「V3R 900 E-コンプレッサー プロトタイプ」を発表した。昨年のEICMAにエンジン+シャシー状態で発表された「V3 E-コンプレッサー」の進化版で、今回は外装をまとい、排気量も900ccと発表されている。
文/Webikeプラス編集部
「ノンレール・ジェットコースター」を掲げ、ストリートファイターに搭載
注目のエンジンは水冷75度V型3気筒エンジンを踏襲しつつ、排気量を900cc化。二輪車として世界初となる電子制御コンプレッサーを採用し、緻密なブーストコントロールを実現することで、低回転域から高レスポンスなトルク特性を発揮。900ccながら1200ccエンジンに匹敵するパフォーマンスを発揮するとともに、環境性能も向上させた仕様を実現しているという。
車体はカモフラージュもされているが、アップハンドルに短いテールセクションは間違いなくストリートファイター。フェアリングは左右非対称とされており、左右ともにエアインテークを備えるが、右サイドのものはかなり大きく開口される。
フレームはV3 E-コンプレッサーと同様のトラス型だが、V3Rでは前後のシリンダーヘッドとヘッドパイプを繋ぐタイプに短縮。リヤの片持ちスイングアームも継承されているが、リヤショックはフレームに支点を持たないユニットプロリンクを採用している模様。V3Rには電動コンプレッサーを回すための専用電気回路(=48Vなどハイブリッドに近いシステム)が必要になるはずだが、そのバッテリーや制御系をシート下に収めるためのレイアウトだろうか。
足回りでいうと、リヤには200/55ZR17サイズのミシュラン・パワーGP2を履いており、ホンダが述べる通り1200cc級のトルクを想起させる。また、タンクエンブレムには来年から上位モデルに順次導入される新デザインの「Honda Flagship WING」を採用している。
このV3R 900 E-コンプレッサー プロトタイプのコンセプトは「ノンレール ジェットコースター」。ホンダが長年培ってきた二輪車開発のノウハウと最新技術を融合し、「約束されたスリル」と「安心の走り」の両立を目指して開発、これまでにないライディングの楽しさ、興奮、所有する喜びの実現を目指すという。
全体的には車名通りにプロトタイプといった印象だが、公式動画(記事の最後にリンクあり)では、熊本県のサーキット・HSR九州を走行している様子が収められており、ビートの効いた排気音とともに、かなりのハイペースで走れる状態にはなっている模様。ホンダでは量産に向けて引き続き開発を行っていくとのことで、続報を楽しみに待ちたい!
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/498440/
ホンダV3電動ターボの第2弾!「V3R 900 E-コンプレッサー・プロトタイプ」発表【画像ギャラリー】
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