ホンダが中国で大型バイクの販売を主な業務とする新会社「Honda Motorcycle(Shanghai)Co., Ltd.(以下、ホンダモーターサイクル上海)」を12月末に設立した。近年、中国でブームとなっているファンバイクの販売の強化に乗り出す。
中国の大型バイクは500cc以上のモデル
ホンダが設立するホンダモーターサイクル上海は、「中国における大型二輪事業の強化」のための新会社。中国・上海市に本社を置き、4月1日から業務を開始する予定だ。
ホンダによると、「大型二輪モデルの販売事業は、これまで本田技研工業(中国)投資有限公司の一部門として運営してきましたが、ホンダモーターサイクル上海として独立させることで、事業戦略・商品戦略決定のスピードを高め、市場変化の速い中国において、お客様のニーズにあった商品を迅速に提供していくことを目指します」という。
近年、中国ではファンバイクの人気が高まっており、 2022年には200cc以上の中~大型バイクの販売台数が80万台を超え、世界第2位の市場になっている。Webikeプラスでは、かねてから中国における新型スポーツバイクを紹介してきているが、その内容も高度化しており、ホンダとしても本腰を入れて中国市場に参入する構えだろう。
そして、2025年には中国市場向けに新型並列4気筒500ccモデルを発売し、日本市場向けに400cc版が新型CB400として日本市場にも投入されるとウワサされている。中国では500cc以上が大型バイクとされるので、新型4気筒500ccモデルはホンダモーターサイクル上海の起爆剤としての役割も期待される存在だろう。
ホンダは中国メーカーをライバルとして認識
CBR650Rは現地で日本円にして約220万円という価格になるが、それでも日本製マルチとしては安価なモデルとして注目されていた。そこにカワサキがZX-4Rを中国に投入し、約140万円という価格で現状5000台に迫る販売状況になっているという。
中国でのファンバイクの盛り上がりから、近年は現地メーカーが力をつけてきている。特に2024年モデルは複数のメーカーから並列4気筒モデルがリリースされており、日本メーカーのお株を奪う動きも見せている。そのきっかけになったのがCBR650Rの人気なのだ。
10月の重慶モーターサイクルショーでは、CBR650Rに対抗した中国メーカーの778cc、673cc、660ccの並列4気筒モデルが同時に3車種もデビュー。ZX-4Rに対しては、KOVEが現地生産という強味でZX-4Rの半額となる71~79万円で並列4気筒の450RRをリリースしている。
あるホンダ関係者は「中国メーカーをライバルとして認識している」と語り、対抗する意思を見せていたが、ホンダモーターサイクル上海の設立はその一手だと思われる。中国向けの新車開発が促進されれば日本市場向けとの同時開発が十分期待できるはず。続報に注目だ。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
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並列4気筒CB500/CB400の布石!? ホンダモーターサイクル上海が設立へ【画像ギャラリー】
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