ホンダ「Hyse X-1」に搭載の水素エンジンとスーパーチャージャーの相性が抜群な理由とは

スズキのバーグマンはカワサキと正反対のアプローチ

 水素エンジンに関してはスズキもバーグマシンの試験車両を公開している。バ―グマン400 ABSに70MPaの水素タンクと水素エンジンを搭載しており、実際に走行している。こちらの狙いはカワサキのスーパーチャージャーエンジンと似ているがアプローチが全く異なる。

 「水素燃焼は薄くても燃えるのでガソリンでは燃えない薄い領域で回しています。濃いと窒素酸化物(Nox)が発生しますが、これが出ない領域で運転しています。燃えたら水だけがでる状態でマフラーに触媒もついていません」とスズキの開発者は語る。

 こちらは自然吸気で燃料もポート噴射とガソリンエンジンをなるべくそのままに水素に置き換えている。そのためパワーを上げることが難しく、ガソリンエンジンの半分ほどの出力だという。バーグマン400は29PSなので15PSほどだが、走行には耐えられるという。

 薄く燃やして無公害にするという意味ではカワサキとスズキの狙いは一致するが両極に振ったアプローチと言える。もちろん、現在のバイクと同じようにマフラーに触媒を装着して排ガスを浄化するのも選択肢だろう。各車の取り組みで最適解が導き出されることを期待したい。

 

水素エンジンバーグマン(試験車両) [SUZUKI] 燃料電池のバーグマン フューエルセルに続き水素エンジンにもトライ。10Lの水素タンクを積むため200mmほど全長を伸ばしている。

 

 

エンジンは水素燃料用にインジェクターに換装。他にも水素は着火性が高いため冷え型のスパークプラグに電気が完全に切れるCDIに点火系を変更している。

 

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/355020/

HySE X-1に搭載の水素エンジンとスーパーチャージャーの相性が抜群な理由とは【画像ギャラリー】
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