ホンダがミラノショーで発表した新型CBR1000RR-Rが、ついに日本でも3月1日に発売される模様だ。新しいウイングレットや改良され中速域の出力が向上したエンジン、2モーター式の電子制御スロットルなどを採用しつつ、わずか6.6万円アップに留めている。
218PSを維持しつつ中速域の出力を向上
2020年にレースでの勝利を目指すフルモデルチェンジで従来のRRからRR-Rに進化を遂げたCBR1000RR-Rが、全面的なアップデートを施して新発売される。日本ではCBR1000RR-Rが248万6000円、CBR1000RR-R SPが284万9000円で3月1日に発売されるだろう。
新型RR-Rのエンジンは、従来と同じ最高出力を維持しつつ、サーキットでの速さにつながる中速域の出力向上を実現。新しいカムシャフトによりバルブタイミングとリフト量を変更し、インレットバルブは1本あたり1g軽量化に。ピストン頭部と燃焼室形状変更による圧縮比アップ(13.4→13.6)に加え、ポート形状変更で吸気抵抗も軽減している。
そして、2モータースロットルバイワイヤシステムの採用でエンジンのドライバビリティと扱いやすさも向上している。2気筒ずつの独立制御でスロットル低開度域でのコントロール性アップとエンジンブレーキの増強を達成。また、ギア比の変更で全速度域での駆動力が向上している。
さらに、クランクシャフトを450g軽量化して鋭いレスポンスを実現。他にもコンロッド1本あたり5g、クランクケースは250gの軽量化を果たしている。
俊敏なハンドリングと走行ラインの自由度向上を実現
ハンドルは高さを上げ、ライダー側に近づけることで操舵荷重と応答性のバランスを調整。ステップ位置は下げることでステップワークの自由度を向上し、深いバンク角での操作性を確保している。また、燃料タンク後端形状を変更し、ニーグリップ性と足つき性も向上させている。
フレームは従来モデルから構成部品全体で1.1kg軽量化され、横剛性17%、ねじれ剛性を15%落としている。新設計フレームにより加減速時の安定感や旋回中の接地感向上や自由度の高いハンドリングを両立させている。
ウイングレットはMotoGPの技術を反映したコの字型タイプに変更され、ウイリー抑制や車体姿勢の安定化とハンドリングの応答性と旋回性向上を実現した。ABSは、介入度を最小限にしたレースモードを新たに設定し、既存のトラックモードも介入度を落としている。
SPは、新たに採用されたオーリンズの第3世代スマートECにより減衰力変化の応答性が向上。ブレンボ製のStylema Rも新採用され熱に強く制動力とコントロール性を高めている。
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