新型教習車の足つきチェック!日本初公開のNX400にさっそく跨ってきた【モーターサイクルショー2024】

新型教習車の足つきチェック!日本初公開のNX400にさっそく跨ってきた【モーターサイクルショー2024】

 2024年4月発売となる400cc新型クロスオーバー「NX400」が、大阪モーターサイクルショーにて日本初公開された。次期教習車としての採用も決定しているこのモデル、注目しているライダーも多いだろう。早速細かな詳細確認と、身長170cmのライダーによる足つきチェックを行ってみた。

400Xの後継機たる並列2気筒のマルチパーパスモデル

 NX400は、2023年秋のミラノショー(EICMA)で海外向けに発表された「NX500」の外観を引き継ぎ、普通二輪免許でも運転できる400ccモデルとして登場するモデルだ。2013年からラインナップを続けた「400X」をベースとしつつ、ネーミング、装備、外見のほとんどすべてを一新。国内では4月18日(木)から、価格は89万1000円での発売が発表されている。

 さらにこのNX400は、2022年に生産を終了したCB400SFに代わり、普通二輪免許取得者のための教習車としてもリリースされ話題を呼んだ。オーソドックスなネイキッドスタイルだったCB400SFに対して、アドベンチャーライクなスタイルのNX400はかなり大柄に見える。これから免許を取りたいビギナーにとっては、その足つきや取り回しは気になるところだ。

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NX400[HONDA 2024]日本初公開となる新型400ccマルチパーパスモデル。従来の「400X」の後継機だが、デザインは一新された。

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デザインは海外向けに発表された「NX500」を踏襲。シンプルな面構成のフェアリングが特徴的だ。

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丸みを帯びたフォルムのコンセプトは「Modern Street Adventure」都会にも溶け込むスタイルを志向したもの。

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フレームやエンジンは400Xを踏襲。新装備としてトルクコントロールやTFT液晶メーターを採用する。

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フロントフォークを覆うようなシュラウドが存在感を発揮。レイヤード調の複合構造がみてとれる。

 
 
 

足つきチェック

 鋼管ダイヤモンドフレームのシャーシはコンパクトで、シート高は800mm。見た目はマルチパーパスモデルらしく大柄だが、スリムで足つきは悪くない。モデル身長は170cm、両足を下ろしてもカカトが僅かに浮く程度であり、片足を挙げればべったりと接地。バランスを崩す不安はほぼなしだ。これはサイドカバーがフラットで、かつ絞り込まれたタンク形状によって、スムーズに足を下ろすことが可能なシルエットからくるもの。ちなみに車体重量は196kgとなり、400ccとしては標準的だ。

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身長170cmのライディングポジション。アップライトなハンドルで、楽なポジションもとれる。

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体重65kgで両足を設置した場合、カカトが少し浮く。教習車仕様では10mmシート高が下げられるが、小柄な体型だと少し苦労するかも知れない。

ディテールチェック

 NX400の開発コンセプトは「モダンストリートアドベンチャー」だという。そのコンセプト通り、ストリートでもアウトドアでも似合いそうな、モノトーンのフラットな面構成のフェアリングを装備。エッジの立った鋭角の400Xとはまったく雰囲気が変わっている。しかしエンジン、シャーシは400Xを踏襲しており、399ccの水冷並列2気筒DOHC4バルブ、最高出力は46PS/9,000rpm、最大トルクは3.9㎏-m/7,500rpmを発揮。アシスト&スリッパークラッチを備えており、レバー操作も軽快だ。

 装備面は最新機らしく400Xから大幅にアップデート。「ホンダセレクタブルトルクコントロール(HSTC)」を新搭載し、オフロード走行にもチャレンジできる安心感を備える。メーターは5インチTFT液晶メーターを採用し、スマートフォン連携機能「ホンダライドリンク」によって、音楽再生やナビゲーションアプリの操作も可能だ。また安全のために、急制動時にブレーキランプを高速点滅させ、追突を防ぐ「エマージェンシーストップシグナル」も採用しており、思わぬアクシデントにも備える。

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399cc水冷並列2気筒のエンジンは400Xとほぼ同じスペックのままで、46PS/9,000rpmを発揮する。

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アシスト&スリッパークラッチも400Xから引き継いで搭載。スムーズなシフトチェンジを実現。

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トルクコントロールを新採用しているが、左ハンドルのスイッチによる任意のON/OFFが可能だ。

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新たに採用する5インチTFTメーター。大型で視認性が高いうえ、「NX」のロゴも入っている。

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展示ではメーターの点灯が見られなかった。こちらは海外仕様のものだが、ラウンド・バーグラフなど表示形式は3段階変更が可能だ。

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マルチファンクションメーターには、基本的な情報に加えてスマホ連携による着信やメールの状況も表示。1画面で完結できる。

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フロントホイールは19インチ。5本Y字スポークのキャストホイールを採用している。ブレーキキャリパーはNISSIN製アキシャルだ。

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リアは17インチ。タイヤはオフにも入れるアドベンチャータイヤ・DUNLOP「TRAILMAX MIXTOUR」を装備していた。

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フロントフォークはφ41mmSHOWA製SFF-BP倒立。左右で役割を分担する、最新のビッグピストンフォークだ。

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リアショックは分離加圧式のシングルチューブタイプ。プリロードの調整が可能だが、それ以外の精密なコントロール性はない。

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灯火類はフルLED。ヘッドライトは縦置き2灯で、面積は小さいが配光を調整し、夜間走行でも安心できるもの。

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テールランプもデザインが変わり、縦置きの細い形状となった。ブレーキランプが分離されており、視認性は高い。

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ワイドなハンドルとスクリーンで、コントロール性と快適性を両立。スクリーン下にはダクトが設けられている。

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フェアリングの内側にはインナーカウルが覗きレーシーな雰囲気。空気の整流によるハンドリングの向上効果があるという。

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燃料タンクは17.0Lの大容量で、航続距離に困ることはなさそう。シートからなだらかにえぐられた形状はニーグリップも容易だ。

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シート形状は400Xと似ている。着座位置は分厚いが、削りこまれているため足つきもよい快適さだ。タンデムシートも広大。

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シートオープンすると車載工具にアクセスできるが、収納スペースはあまり大きくない。ETC車載器程度なら納まりそうだ。

教習車モデルはさらにローダウン&ハンドル形状変更でもっと扱いやすく

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NX400L(教習車仕様)シート高を下げ、ハンドル位置をコントロールしやすく修正。各種ガード、ギアポジションライトを装備し、ビギナーでも扱える車体となった。2024年4月発売。

 そんなNX400だが、公道用のみならず、教習車バージョンの発売も決定している。こちらはサスペンション長の短縮やハンドルの形状変更によって、シート高を10mm下げて足つきを向上。さらに減速比も見直され、中低速での使い勝手が高められた。また重量も201kgと、従来の教習車仕様CB400SFよりも5.0kg軽量化している。

 従来のCB400SF(教習車仕様)はシート高750mmだったので、なお高いという事実は否めないものの、スリムなボディは数値ほど足つきを恐れなくてもよさそうだ。車体軽量化やアップライトなハンドル位置は、扱いやすさにも大きく寄与。教習車としての実用性は充分に高いといえるだろう。

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先代教習車のCB400SFに比べるとシート高はあるが、粘り強いエンジン特性とコントロールしやすさは負けないだろう。

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400ccクラスのラインナップは、ホンダにはもう2車種のみ。400Xが次代教習車という声もあったが、NXに生まれ変わって実現した形。

NX400[2024]主要諸元

・全長×全幅×全高:2,150×830×1,390mm
・ホイールベース:1,435mm
・シート高:800mm
・車重:196kg
・エンジン:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 399cc
・最高出力:46PS/9,000rpm
・最大トルク:3.9㎏-m/7,500rpm
・燃料タンク容量:17L
・変速機:6段リターン
・ブレーキ:F=Wディスク、R=ディスク
・タイヤ:F=110/80R19M/C 59H、R=160/60R17M/C 69H
・メーカー希望小売価格:89万1000円

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/364895/

新型教習車の足つきチェック!日本初公開のNX400にさっそく跨ってきた【モーターサイクルショー2024】【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=364895

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