「JAPAN MOBILITY SHOW 2025」ではもちろんバスメーカーのブースをハシゴしてきましたよ

「JAPAN MOBILITY SHOW 2025」ではもちろんバスメーカーのブースをハシゴしてきましたよ

 2025年10月30日~11月9日まで東京ビッグサイトで開催されたJAPAN MOBILITY SHOW 2025の模様をレポートする。「TOKYO MOTOR SHOW」と呼ばれていた自動車の見本市は、移動だけでなく、社会課題の解決や新しい価値を創造し、豊かで夢のあるモビリティ社会をつくりたい、という想いのもとに様々な仲間が集まり、未来を提示する「共創プラットフォーム型イベント」へと進化した。

文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■日野セレガ

デザインだけではなく中身が変わった?
デザインだけではなく中身が変わった?

 これまでの自動車業界の枠を超え他産業の出展なども行われるようになり、今回の出展・参加は522社・団体で最多だった。来場者数累計は期間中約101万人で注目の高さを示した。そんな「モビショー」こと「JAPAN MOBILITY SHOW」からバスを出展したメーカーについて紹介しよう。

 最初は日野自動車である。2台のバスが展示された。まずは事前のリリースから注目されていた大型観光バス「セレガ」の新モデルである。現行モデルが登場して20年が経過し、デザインを一新するマイナーチェンジが行われた。このような形で披露されるのは初であり、予定では2026年春頃に発売予定となっている。

賛否両論の「Jピラー」は健在!
賛否両論の「Jピラー」は健在!

 また国内トップレベルの安全装備と、走行性能や静粛性、燃費の向上を実現、「機能美」を表現したボデーデザインや上質な空間を作り上げる内装など、優雅な旅を演出する車両となっている。

 今回展示されている車両はハイデッカータイプで、座席も標準的なスタンダートなものとなっていた。まず外観であるが前面はサイドからフロントグリル部分、下部にかけて流れるデザインが入り、ヘッドライト部分も現行モデルよりも鋭い印象を持つデザインとなった。上部・下部にはボデーカラーとは別にブラック部分が入りよりスタイリッシュな顔になっただろうか。引き締まったカッコ良さを感じた。

ハイデッカーの魅力はやはり良い見晴らし!
ハイデッカーの魅力はやはり良い見晴らし!

 また側面は現行モデルから継承されているドア部から車体上部へのシルバーのライン、いわゆるJピラーが印象的だ。またこのモデルではセレガの車名が入っているが、実際には事業者の名前やデザインが入ると思われる。比較的大きなスペースが用意されているので、さまざまなラッピングも可能だろう。

 トランクスペースは左右に3枚の扉があり、ここは現行モデルとほぼ同じ程度の容量が確保されているものと思われる。その隣には黒い突起が確認できるが、これは今回安全性能として搭載された車線変更警報(BSD)と左折巻き込み警報(BSIS)のセンサーだ。運転席からミラーで確認できない死角を検知することにより、危険を知らせる仕組みだ。

路線車とは一味違うコクピット
路線車とは一味違うコクピット

 他にも出会い頭警報(FCTA)や可変配光型LEDランプ(ADB)、つづら折りの下り坂や高速道路でも滑らかで強力な制動力を発揮する流体式リターダーが装備される。

 またこれまでのモデルでも導入されているドライバー異常時対応システム(EDSS)、車両安定制御システム(VSC)、レーンキーピングアシスト(LKA)、車線逸脱警報(LDWS)、衝突被害軽減ブレーキシステム、標識認識システムなど昼夜問わず安全安心に乗客を目的地へ届けるための機能が装備されている。もちろん運転するドライバーについてもより快適に運転してもらうための設備が整っている。

座席はスタンダードなものだった
座席はスタンダードなものだった

 車内はスタンダートな座席で4列シートが11列並び最後列は5列、化粧室・補助席はないタイプだ。座席の設備も最低限のもので、カップホルダーとポケットであった。これらはメーカーオプションや事業者の要求によりボデーメーカーが架装する際にどうにでもなるものだ。

 バリエーションは多く用意されているためコンセントやテーブル、補助席やプライバシーカーテン、また高速車仕様では独立3列も可能だろう。

見学は前扉から非常口への一方通行!
見学は前扉から非常口への一方通行!

 座席は見た目よりもソフトな座り心地で、ゆっくりと疲れを感じることなく乗ることができそうだ。荷棚は屋根までの距離があり、よく乗車するバスに比べると広い印象を受けた。貸切車では大きなリュックやお土産も大丈夫だろう。見学ルートは車内一方通行のため後部の非常扉から出るようになっていた。階段を下りていくとハイデッカー車の高さを感じる。

 そして車体後部が今回話題になった空力を考えたデザインで、側面と上部がリアガラスから伸びたような特徴的なデザインだ。上部下部左右にリアランプが収まっており、その他のリア部分もすっきりとしたデザインとなっている。走行性能については入口付近のプロモーション映像とパネルで説明されていた。

後部はよりスタイリッシュに!
後部はよりスタイリッシュに!

 エンジンはA09C、8866ccで出力は265kW(360PS)で現行モデルと同じだが、トランスミッションは12段AMTが採用された。これによりエンジンの回転数を抑えたスムーズな動きを実現するということで、静寂性に影響しているのだろう。順調にいけば来年には乗車する機会があるだろう。実際に動いている状態での乗り心地を体験したい。

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