街中を走る路線バスの中に、普通のタイプとは異なる、過去に使われていたカラーリングへのオマージュを込めた「復刻塗装」を車体に施した車があり、最近は全国各地で見かけるようになってきた。
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に、各地を走る復刻塗装バスの写真があります)
■復刻塗装バスの元ネタって?
復刻塗装は各バス会社の記念行事の一環で、一部の車両に施されることが多いようで、普通の現行カラーに比べると数が少なく、その神出鬼没ぶりから出会うと凄く嬉しい存在ということで人気がある。
今回はそんな復刻塗装の路線バスから、北海道、東京都、大阪府で最近見かけた車両に注目して、その塗装がいつ頃のものを再現したのか等々、各プロファイルを簡単にチェックしてみよう。
■北海道・道南バスの復刻塗装車
まずは北海道の、JR苫小牧駅前のバス乗り場にやってきた一台。道南バスの現行カラーは白と濃淡グリーンの塗り分けに金のフチドリが入っている。
それに対して同車は、青みがかったグレーと紺色の塗り分けに、細めの赤ラインが入っているという、まるで別人(車)のような様相。
初見でも復刻塗装かな? と予想させるこの1台。こちらの正体は2025年に道南バスが創業100周年を迎え、その際の記念として用意された復刻塗装の車だ。
2025年に始まった企画で、過去に使われていたカラーリングをイメージしてラッピングで復刻。年代ごとの色違いが4種類くらいある。
ここで紹介するものは「青グレーカラー」と呼ばれ、1955〜84年まで室蘭市内と室蘭・登別市内の路線系統に使われていたバス車両のカラースキームだそうだ。
同復刻ラッピングの車両には、2008年式の日産ディーゼル+西工96MC車体が使われている。都営バスで活躍したのち、2025年に道南バスへと移ってきたキャリアの持ち主だ。
■東京都・京王バスの復刻塗装車
続いては東京都内に路線網を広げる京王バスから。京王バスでは2013年の電車・バス開業100周年を記念した際に、過去に使われていたカラーリングを再現した路線バス車両を何種類かリリースしている。
ここではその中から2台ほど。現在の京王バスでは、白地に濃いめの青とベージュの塗り分けが標準カラーと言える。
一方で、1台目に紹介するのが、クリーム地をベースに、側面窓の下に赤ラインを入れたタイプ。ラインには「京王帝都」と昔の社名が入り往時を演出している。
同車は2013年の記念キャンペーン時、当時最新だった2013年式の三菱ふそうエアロスターに、1990年代の京王バスに見られた塗装を復刻している。
2台目は、クリーム地+赤ラインの組み合わせは同じながら、ラインの引き方が異なっている。
こちらは1980年代、大型路線車にシートベルト付きのリクライニングシートを取り付け、高速道路での営業運転に対応した「ワンロマ車」と呼ばれる、京王バスでは初めて導入された車両に塗られていたカラースキームだそうだ。
車種は1台目と同じ2013年式の三菱ふそうエアロスターだ。




