「どうして日野のバスといすゞのバスは似ているの?」「なんでトヨタのFCEVはジェイ・バスで作っているの?」「ふそうは日野と一緒になるのか?」日本でのバスメーカーの関係ってどうなっているのだ!?
(記事の内容は、2026年3月現在のものです)
取材/バスマガジン編集部
※2026年3月発売《バスマガジンvol.132》『バス業界の現場からお送りいたします』より
■三菱ふそうのEVバス登場がリアルに楽しみになってきた
日本で走っている主なバスのメーカーブランドは「日野」「いすゞ」「三菱ふそう」「ヒョンデ」、大メーカー「トヨタ」それに2階建てバスの「スカニア」、連節バスの「ダイムラーベンツ」が主だったところ。
最近追加でよく見るのは電気バスの「BYD」ぐらい。日本だけで見ているとこの数だ。商用車は最近統合騒動が多いイメージだが、バスは一体どうなっているのだろうか。
日野自動車といすゞ自動車は、ジェイ・バスという製造会社を通じて2002年頃から統合化して、ほとんどが兄弟車と化している。
この2社は対等な関係だったが、以前からハイブリッドの旧世代化やハイデッカー系の足回りセッテイングなどで不協和音があり、それが2022年の日野を原因とするエンジン認証不正で一気に顕在化したと言われている。
巻き添えを食らった形のいすゞは、エルガEVバスの開発主導では日野から距離を置くように。
そしてトラックの燃料電池ではホンダとの協業もあったが、ジェイ・バス製造のFCEVバスの次期型は、トヨタ主導によるトヨタといすゞの共同開発になっている。
トラック業界では、トヨタとダイムラー主導で、日野/三菱ふそうの統合会社「アーチオン」もできたが、どうやら「バス」は作らない様子だ。
バス部門の日野/三菱ふそう統合は、ジェイ・バスを通じていすゞも巻き添えになるので、独占禁止法に抵触する可能性もあり消えた。このため三菱ふそうは「アーチオン」の傘下に入る。
しかしそれとは別に、シャープを買収した台湾のホンハイグループのフォックスコンと三菱ふそうバス製造が合弁で「三菱ふそうバス(仮)」を2026年6月を目途に設立し、フォックスコンのEVバスをベースに新しいバスを作るようだ。
フォックスコンのEVバスは台湾では1000台近く走っているが、やはりバスのノウハウが少なく、三菱ふそうからバスの開発・製造ノウハウを学ぶようだ。
ふそうはフォックスコンのMODEL Uのマイクロバスで「ローザ」、MODEL Tの大型路線バスで「エアロスター」をEV化してフルチェンジを狙うのだろう。そこから世界に出て行こうとしている気がしている。そしてエンジン車を作る可能性もある。
なぜならフォックスコンのMODEL T/Uとも台湾でしか売れていない。ノウハウが足りないのだ。
トヨタは燃料電池バス「SORA」から“日野任せ”をやめ、いすゞと組む意欲を見せているし、トヨタ自身も「eパレット」で小型コミュニテイバスに乗り出そうとしている。
そのいすゞは、昔お付き合いしていたボルボからUDトラックスを買収。UDは日産からボルボに買われてから、社風も技術も「ほぼボルボ」になっており、ボルボのノウハウごと手中にしたも同然だ。

